時の扉…その9 「泣き笑いの写真」

みなさん、ご訪問ありがとうございます〜♪

ちょっと懐かしい想い出。
切ない想い出。
みんなそれぞれ想い出を胸に秘めてますよね。

そんな想い出を…。

「泣き笑いの写真」

姫野ココロは家族のために夕食の準備に追われていた。
ココロはちょっと憂鬱だった。
最近、愛しの旦那がちょっと冷たいような気がするの…。
昔はあんなに優しかったのに…。

ココロは旦那と付き合いようになったあの日の事を思い出していた。
そう…あれは10年前のバレンタインデー。

大好きな先輩にチョコレートを買った。
貯金を全部叩いて買った高級ブランドのチョコレート。
先輩はバンドをやっていて、ライブハウスにも誘われた。

「今度ライヴやるんだ。
是非見に来てくれよな。
ハイ、チケット。1枚2,500円ね。」
私は先輩のためにチケットを買った。

「えへへ〜。
先輩にライヴ誘われちゃった〜♪」
私は嬉しくて嬉しくて〜
バレンタインデーのチョコレートを握りしめてライヴハウスに向かった。

バスを降りて、ライヴハウス会場に入ろうとすると
「あーっ!チョコレートが無い!
せっかく先輩のために買ったチョコレートが!」
そうココロは大事なチョコレートをバスの中に忘れて来てしまったのだ。

ココロは泣いた。
人目も憚らずに…。
その時、「どうしたの?」
カメラを首からぶら下げた男の人が声をかけてくれた。

「えーん。
彼のために買ったチョコレートをバスの中に忘れて来ちゃった。
えーん。えーん。」
ココロは泣きながら言った。

「そうか…。分かった!」
彼はそう言うと走り出し、バイクに乗って戻って来た。

ヘルメットを私に投げ
「さあ、後ろに乗りな!
バスはどのバスだい?」
「浪速バスの東大阪15時発梅田行き。」
「しっかりと捕まっているんだぞ。」
バイクはココロを乗せて発進した。
猛スピードでバスを追いかける。
「これも違う!あれも違う!
クソッ何処を走ってるんだ!」
彼は私のためにバスを探してくれた。

「あーっ!あれだ!。」
彼はバスを停めて、チョコを探してくれた。

「あったぞ!」
そう彼がバスの中から叫んだ。
そして、ライヴハウス会場に急いで戻ってくれた。

「さあ!着いたぞ!上手くやれよ!」

「うん、ありがとう。」
その時、パシャっとシャッターの音が
「中々良い笑顔だ!」
そう言って彼は私の頭を撫でてくれた。

演奏は始まっている。
私は先輩の元に走った。
先輩の歌声が会場に響く!

演奏が終わって、私は先輩の元に飛び込んだ。
先輩と目が合った。
目が合った筈なのに…。
先輩は私を無視して多くのファンの女の子に囲まれて
会場を去って行った。

先輩が去った後…。
ひとり…。
何故か涙が出てきた。

「どうしたの?
チョコは渡せたかい?」
そこにカメラを首から下げてる彼がいた。
私は思わず泣き出した。

「おいおい、良く泣く子だなぁ…。」

ココロはカメラマンの旦那と初めて合った時を思い出していた。

写真立てには、あの時の泣き笑いのココロの写真が飾られていた。

20150209225941e24.jpg


おわり

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ミタサンさん

おはようございます〜♪

本当に縁は不思議ですよね。
嫁さんとの時も、何故かトントン拍子に話が進んで行きました。
あれ?あれ?あれ?
と言う間に決まってしまいました。

心姫さん

おはようございます〜♪

出会いは色々あるものですよね。
人それぞれの物語があるものです。

コスプレdwこれからも目立って下さいね。

うちは孫の写真ばかりになっています。

素敵な出会い ですね(*^_^*)

縁とは不思議なもので まるで神様に誘導されたかのような 予期せぬ流れの中で それは 偶然だったかのようにみえたり いや やっぱり必然的だったのかなぁ~っ感じたりf^_^;

でアィを大切にして行きたいデスネo(^-^)o

こんにちは~

こんな印象的な出会いだったら、素敵ですね~。
写真立てには、子供の写真ばかりになってきっちゃいました。
そんな中でも、私のコスプレ写真は、目立ってますけど~。
子供より目立つ母親です・・・。

なこさん

おはようございます。

昨夜は商店会の新年会でした。
あんまりガバ飲みはしていないつもりでしたが
頭が痛い…。( ̄O ̄;)

でも、とても楽しかったです。

「すれ違う人」

それは新年会が終わり、二次会にスナックに連れて
行かれた時だった。

スナックは祝日前と言う事もあり満員だった。
僕らが行くとお客のオバチャン達が席を立った。
オバチャンと言うより、もうお婆ちゃんのと言った感じだ。
その中で、ひとり若い子がいた。
その子はボーッと立っている僕に何やら目で合図して
上着をかけるハンガーはここにあるよ掛ける?
と言う仕草をした。
なんて可愛いんだ!

全く初めて会った人なのに。
スナックで入れ違いに帰る人なのに
僕は心惹かれた。
きっと気が合う。
僕は直感した。
僕は思い切って、声をかけた。

「もう帰ると?」
「うん。」
「一緒に飲もうよ。」
「でも、家が遠いから。」
そう言って彼女はみんなとタクシーに乗って帰って行った。
しばらくは彼女とほんの一時の会話を思い出していた。

また会えないかなぁ…。
僕はそう思いながら、水割りに口をつけた。


No title

素敵なお話、涙がポロリと落ちてきましたよ。
こんな優しい彼と結婚したココロちゃんはきっと幸せね。
これからもね・・・・・
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初めまして
勘太と言います。
よろしくお願いします。
下手ですがイラストを描くのが好きです。
暖かい絵を描きたいなぁ。

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