モンスター井口 その2

みなさん、ご訪問ありがとうございます。
あの物語の裏でどんな物語が展開していたのか?

最初から読む人はココから

井口はリングに上がった。
ミキがこっちを見ているのが分かる。
「用意は出来たぜ!早く来いよ!」
井口はシビレを切らして言った。

ワタやんは考えた。
確かに浩一の成長は著しい!
こんなに吸収の早い子は初めてだ。
しかし相手は井口だ。
下手すると潰されて気まうかも知れない。
どうする…。
ワタやんは浩一の目を見た。
浩一の目の奥に闘争心の光を見たとき、やれせて見ようと思った。
「それじゃ、お手柔らかに頼むぜ!」
こうして井口と浩一のスパーリングは始まった。
いつの間にかリングサイドには多くの練習生達が集まって来ている。
井口は胸のモヤモヤを爆発させるように拳を振り下ろした。
バキッ!
見事なカウンターだった。
井口は倒れた。
あの天下無敵のモンスター井口が初心者の練習生のパンチに倒されたのだ!
なんなんだ?あのパンチは…。
井口は意地とプライドで立ち上がった。
しかしダメージは膝にまで来ていた。
襲いかかる浩一!
井口は防戦一方だ。
これ程長く感じたラウンドは今まで経験した事が無かった。
ミキは泣きたくなるような想いで井口を見ていた。
こんな姿の井口を見るのは初めてだ。
勿論、ミキだけでは無くみんな初めて見る光景だった。
なんとか一泡食わせることが出来ればと思っていたワタやんは浩一の想像以上の
上達ぶりに驚いていた。
「なんと言う奴だ…。あの井口をここまで追い詰めるとは…。」
2ラウンドが始まる。
まだ井口のダメージは抜け切って居ない。
襲いかかる浩一!
耐える井口!
もう限界だった。
やられる…。
この俺が初心者の練習生に…。
その時だった。
「ボディーを打って!あなたの得意のボディーを撃ち込むのよ!」
そんな声が聴こえた。
井口は最後の力を込めて浩一の空いたボディーにパンチを撃ち込んだ!
浩一のパンチは井口の頬をかすめ、井口のパンチは浩一のボディーに炸裂した。
浩一は倒れた。
起き上がる事は出来なかった。
駆け寄る練習生達。
井口はそっとリングを降りた。
そして声がした方を見ると、新しく入った子が見えた。
名前は確かイチゴと言っていた。
高校時代、幾つもの大会で見たことがある子だった。


イチゴは井口に憧れていた。
そして憧れは恋心に変わって行った。
イチゴは井口を追いかけて王拳ジムに入った。
イチゴはインター杯を制し、色んなところから声が掛かっていた。
それらを全て断り、王拳ジムの門を叩いた。
なんと今年から女子部が開設されたとのことだった。

部員はちょっと太り気味のアリサヤさん、お転婆なミキちゃん!
2人とも何の実績は無かった。
そんな2人を見て、女子部は大丈夫なのか?
イチゴは不安を感じていた。
そこになんとあの伝説のコーチRがやって来たのである。
イチゴは目を疑った!
あの80連勝を打ち立てたレジェンドRだ!
Rコーチの練習はキツかった。
太り気味のアリサヤさんもドンドン身体が絞られて行った。
そんな時、練習生の浩一とモンスター井口のスパーリングが始まった。
モンスター井口と初心者の練習生で無茶だ!
下手するとその練習生は再起不能になってしまうわ!
みんなそう思っていた時、井口が倒された。
ジムに衝撃が走った。
横暴無人な井口の態度にみんな碧壁していた。
みんなの顔にやった!と言う表情が現れていた。
そんな中、ミキとイチゴだけが泣きそうな顔になっていた。
イチゴはその時、ミキの気持ちに気付いた。
女としての勘であった。


井口は頭からタオルを被ってベンチにうずくまっていた。
まるで敗者のようだった。
そこにミキがやって来た。
「ふっ無様な姿を笑いに来たのか?」
井口はミキに悪態をついた。
「バカ!心配したんだから…。」
ミキは泣いていた。
そう言って走り去って行った。
なんなんだ…。あいつは…。
井口は胸が痛むのを感じた。
そんな姿をロッカーの影でイチゴは見ていた。

Rコーチの指導のもと、女子部の練習はハードだった。
そしてイチゴは2人のレベルの高さに驚いていた。
何でこの2人が今まで無名だったのよ!
インターハイでもこんな凄い選手達はいなかったわ!
特にアリサヤにはイチゴの動きは全て読まれていた。
パンチを繰り出すたびカウンターが飛んで来る。
パンチを当てることが出来ない。
そしてミキのスピード!
スピードが売り物だった私が着いていけない!
私がスピードで押されるなんて…。
そんな中、アリサヤのデビュー戦が決まった!
「さあ、王拳ジム女子部のデビューよ!みんなをあっと言わせましょう!」
Rコーチの鼻息が荒い!
相手はローズジムの…

あれ?誰だったけ?

アリサヤのデビュー戦!
相手は王者姫野ココロを苦しめたクラッシャーデビルだ。
しかしアリサヤは見事2ラウンドKO勝ちを決めた。
沸き立つ女子部!

次はミキのデビュー戦が組まれる事になった。
しかしミキの調子が上がらない。
井口への想いが募り、練習に身が入らないのだ。
五分に戦っていたイチゴとも、最近は立て続けにやられている。
イチゴはミキだけには負けたく無かった。
井口さんへの想いは私の方が上よ!
勿論口には出さないが心で叫ぶ!

「へっ、どうしたんだよ!全然練習に身が入って無いぜ!
そんなんじゃ、誰と戦ったて勝てやしない!あんまりガッカリさせんじゃ無いぜ!」
リングを降りたミキに井口は言った。
「あんたには関係無いでしょっ!」
ミキは涙を浮かべて走って行った。
バカ!バカ!みんなあんたのせいじゃない!
私の気持ちも知らないで!

ある日、ミキはイチゴと井口の会話を聞いたのである。
「この前は、アドバイスありがとな!あの言葉で救われたぜ!
あのスパーリングは負けも同然だったが、何とか面目を保つことが出来た。
お前のお陰だ。礼を言うぜ。」
井口はイチゴに言った。
イチゴは顔を真っ赤にして
「井口先輩、私の事覚えてくれてます?」と聞いた。
「ああ、幾つかの大会で見かけたことがあるよ。」
井口はインターハイを思い出しながら言った。
「私、先輩のこと憧れていました。そしてずっと好きでした。」
イチゴは顔を真っ赤にして打ち明けた。
「え?そ、そうか…ありがとう。」
井口も顔を赤らめて答えた。
今までボクシング一筋で恋愛なんて考えたことが無かったのである。
ミキは胸が張り裂けそうだった。
そ、そんなイチゴさんが井口さんの事を好きだったなんて…。
練習中もその事が頭から離れない。
ミキはドンドン調子を落として行った。
そんな調子でデビュー戦は大丈夫なのか?

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yumeさん

おはようございます。
いつも読んでくれてありがとう!

井口はついに世界タイトルに挑戦する日がやって来た。
王拳ジムとしても久々の世界タイトルマッチだった。
ジムを上げての大興行だ。
何と試合会場は日本武道館!
派手な演出で開催された。

前哨戦ではイチゴとチヒロの日本タイトルマッチが行われ、
そして姫野ココロがユカ・メンドーサの世界タイトル挑戦する
タイトルマッチも行われた。

チヒロはミキと試合の後も全勝で勝ち上がり日本チャンピオンのベルトを手にしていた。
そのベルトにイチゴが挑戦するのだった!
「絶対に勝って井口さんに勢いを付けるのだ!
井口さんの為にも絶対に勝つ!」
リングサイドではミキも応援している!
Rコーチは言う
「あなたなら絶対に勝てる!
きっとアリサヤさんもこの会場の何処かで応援してくれてるはずだわ」
リングサイドで、ボリボリお菓子を食べながら観戦している太った女性がいた。
まさかその女性がアリサヤだと気付く者は誰もいなかった。
試合は一進一退!
正に実力伯仲!
しかしアマチアからのテクニックはイチゴの方が1枚上手だ!
しかしチヒロはクラッシャーデビル譲りのハードパンチャーだ!
恐らく国内女子選手の中ではトップクラスだろう!
それでもイチゴは負けられない!
井口の為に!
井口さん!井口さん!井口さん!
イチゴは井口への想いをパワーに変えた!
イチゴは外見には見えない激しいパワーの持ち主だった。
激戦の末、イチゴはチヒロを倒し、日本チャンピオンのベルトを手に入れた!
「井口さん!やったよ!」
イチゴは心の中で叫んだ。

そして国内女子最強の選手!
姫野ココロが世界チャンピオンのユカ・メンドーサに挑戦した。
恐るべきパワーのユカ・メンドーサに姫野はどう戦うのか?

PS♪こちらが今のコメントデス...

PS:何だか前のコメントになっていた様なv-12

井口!今度はイチゴさんに..?

胸が張り裂けそうだったミキちゃん、かわいそうネv-409

こんにちは~♪

浩一はトレーナーの道を歩み...
  いよいよ井口は世界タイトル戦へとv-354

井口は、やはりミキの事が気掛かりの様ですね~☆

でも、浩一の優しさにミキは、心傾いていますが...?

どの様な結末になるのかな~v-344


ワタやん

おはようございます〜♪
お年頃の乙女たち…。
恋愛禁止令を出さなきゃいけませんね。


井口は浩一とスパーリングを行っていた。
浩一もかなりの上達だが、やはり井口との差は歴然としていた。
しかしジムの中でこれ程井口とやりあえる選手はいなかった。
そしてお互いボクシングの技術に付いて語り合った。
井口は次はアニマル浜口戦を控えていた。
ハードパンチャーで名を売っている。
連勝中の選手だった。

そして浩一はミキの指導に付ききりだった。
まるで選手と言うより、トレーナーと言った感じである。
浩一はミキと共に必殺技にフュニッシュパンチの修得に励んでいた。
ミキのフュニッシュブローに選んだパンチは必殺コークスクリューカウンターパンチだ!
拳を回転させながら放つ威力倍増のパンチである。

いよいよミキのデビュー戦の日はやって来た。
相手はクラッシャーデビルの後輩のチヒロ。
クラッシャーと同じハードパンチャーだ!
デビュー以来3連勝中だ!
しかも圧倒的な強さでKO勝ちを収めている。
試合は始まった!
試合は一進一退だ!
だが自力に勝るチヒロが押して来た。
お互いフュニッシュブローを放つ!
チヒロのボンバーパンチ対ミキのコークスクリューカウンターパンチ!
ミキのパンチはチヒロの頬をかすめ、チヒロのパンチはミキの頬に炸裂した。
ミキは倒れ立てなかった。
試合後優しく慰める浩一。
「良く頑張ったよ。次は必ず勝てるよ。」
ミキの心は浩一へと傾いて行った。

井口はこの苛立ちを対戦相手のアニマル浜口にぶつけた!
見事に必殺のボディーブローで2ランドKO勝ちを収めた!
井口は連勝街道真っしぐらだ!
浩一とのスパーリング後、練習に身を入れた。
ワタやんの指導にも従っている。
元々の素材!正に国内では敵無しであった。
浩一はデビュー戦を勝利したもののその後網膜剥離を発症し、あっさり現役を引退。
トレーナーの道を歩むのである。
井口は日本チャンピオンベルトを手にし、その後東洋太平洋チャンピオンにまで登りつめた。
そして念願に世界タイトル戦へと駒を進めて来たのであった。

心姫さん

こんばんは〜♪
三角関係!いよいよこの恋レースに浩一も参戦!
どうなって行くのでしょう?
上手く表現出来るでしょうか?

ミキのデビュー戦も決まり、練習も最終段階になろうかと言うのに
ミキはドンドン調子を落として行く。
井口は見ていて気が気で無かった。
しかし上手くアドバイスを与えられない。
「なにやってんだよ!そんなんじゃデビューなんて止めっちまえ!」
相変わらず、冷たい言い方しか出来ない。
いつも良いところまで追い詰めるものの最後は逆転のパンチを食らって倒されてしまう。
今まで遠くで見ていた浩一が口を開く。
「追い込んだ時、一呼吸置くのが良いですよ。」浩一のアドバイスは的確だった。
ミキは調子を戻して来た。
これなら行ける!
手応えを掴んで来た。
それと同時にミキと浩一は急接近して来た。
井口は気が気でない。
ミキに笑顔が戻って来た。
浩一と話が弾む、波長が合うと言うのはこう言う事なんだろうなぁと思った。
ミキは浩一の優しさに惹かれ始めている自分に気が付いて来た。

こんばんは

ん~~
お年頃ですからね~
Rコーチ! しっかり しごいてね~ v-363

こんにちは~

三角関係どころじゃなくなってきましたね~。
恋する乙女にボクシングは大変そう・・・。
で、井口選手はどっちが好きなんだろう。
プロフィール

kantakun007

Author:kantakun007
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勘太と言います。
よろしくお願いします。
下手ですがイラストを描くのが好きです。
暖かい絵を描きたいなぁ。

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