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絵手紙列車 最終章

みなさん、ご訪問ありがとうございます。

読んでくれてありがとう!

いよいよ最終章です。
今回はなんと!あの謎の紳士からの視点で描いて行来ます。
どんな展開になって行くのでしょう?
涙なみだの感動物語。



ここはアフリア大陸の奥地
和夫はケニア北東部のジャングル、ボニ•ドドリの森に
動物の研究に来ていた。
ここで新種のハネジネズミが確認されたのだ。
和夫はその調査に来ていた。
日本を離れ8日目にして漸く辿り着いた秘境の地だった。

和夫は小さい時から人見知りが激しく、みんなと遊ぶよりも
1人で黙々と本を読んだり、調べごとをするのが好きだった。
和夫は大学の研究室に残り、新種の動物の研究をしていた。
この度、新種のハネジネズミが発見されたと聞いて調査に訪れたのだった。

ピーピーピー
ピーヒョロロ
カァーカァー
色んな鳥たちが鳴いている。
まさに秘境中の秘境だった。
おっ、この足跡は何だあ!
この抜け落ちた毛は、何の動物だ?
こんな虫見たことないぞ!
この葉っぱの植物は何だ?
和夫は見るもに全てに興奮した。
原住民のガイドを引き連れての探索。

和夫は先に進む!
「フガハガブガビバガガ!(ソッチニイッタラアブナイゾ)」
原住民のガイドが何か叫んでいる。
「え?なんだって?」
「何て言っているのかわかんないよ?」
と、その時和夫は足を滑らせ崖の下に落ちて行った。
ウァァァァァ〜!
「アガブガベケキゲ(アリャタスカンネェナァ)」
崖の下を覗き見た原住民のガイドが呟いた。

うぅ〜ん。。。
和夫は目を覚ました。
あ痛たたた。。。
「ここは何処だ?」
そうか僕は足を滑らせ崖の上から落ちたんだった。
ふと見上げると、そこは何百メートルもあるような崖の下だった。
「フェッ!あんな処から墜ちて来たのか?」
良く生きていたものだなぁ。。。

和夫はリックを背負い、歩き出した。
すると遠く離れたところに村があるのが見えた。
和夫は村を目指して歩いた。
何時間歩いただろうか?
やっとの思いで村に辿り着いた時には陽が傾きかけていた。
「誰かいませんか?」
和夫は日本語は通用するはずはないと思いながらも声をかけてみた。
すると驚いた事に日本人の女性が出て来た。
しかも若くて可愛い女性だった。
和夫は信じられなかった。
向こうの女性も驚いていた。
「まあ、こんな処にまで現れたの?」
女性は訳の分からない事を口にした。
和夫はこの女性に会うのは初めてだった。
しかし女性はずっと前から和夫の事を知っているようだった。

女性はなこと言う名前で、海外協力青年隊の一員としてアフリカの
子供達に教育を教えにやって来ているのだと言う。
和夫は自分の生い立ちから、大学の研究室で働いている事など
沢山話した。
なこは微笑んで和夫の話を聞いてくれた。
あんなに人見知りをする和夫がこんなに話をしたのは初めてだった。
そしてなこは言った。
「やっとあなたに巡り会えたのね。
ずっと待っていたのよ。」
和夫は良く意味が解らなかったが幸せだった。
和夫はなこを愛し
なこは和夫を愛した。
ふたりは帰国して、結婚した。

和夫となこは日本に戻って、ふたりだけで結婚式をあげた。
そして安いアパートを借りた。
和夫は大学の研究室で働いているが、安月給だった。
おまけに少しお金が貯まると、すぐに調査の旅に出かけた。
だから貯金なんて全くなかった。

和夫は語った。
今まで旅した空の色、海の色。
鳥たちのさえずり、樹々の揺れる音。
風の薫り、満天の星の美しさ。
なこは和夫の話を聞くだけで、世界中を旅した気分になった。
なこも沢山の絵を見せた。
そして沢山の絵の話もしたし、沢山描いて見せた。
「えー?これが僕なの?」
「なによ?不満なの?こんなに似てるのに!」
「あははは〜参ったなぁ。
しかしなこは本当に絵が好きなんだね。
僕はなこの絵が大好きだよ。」
「えー!本当?嬉しい!」
なこは和夫に寄り添った。和夫は優しくなこを抱きしめた。
貧しい生活だったが、ふたりは本当に幸せだった。

なこは朝食を作っていた。
「ねえ、目玉焼きは固く焼いた方が好き?」
なこが台所で聞いてきた。
「うん、少し半熟で〜」
和夫はテレビを見ながら、答えた。
和夫は半熟の目玉焼きをすくってご飯に乗せて食べるのが好きだった。
とその時テレビからニュースが流れて来た。

〜アフリカ、ケニア北東部で日本人の遺体発見!〜

「え?私たちがいた所じゃない!」
なこもテレビの前にやって来た。
テレビには原住民のガイドが映った。
「あっ、こいつ僕が雇っていたガイドだ。」

〜日本人はここから崖の下に落ちた模様です。〜
「あ、僕と一緒だ!」
和夫は笑いながら、なこに話した。

〜日本人の身元が分かりました。大学研究委員の戸山和夫さん26才と判明しました。
「ははは…。名前も僕と一緒だ。。。」
和夫は顔が青ざめて行った。
そんな、僕はここにいるのに。。。
振り向くとなこが目に涙を浮かべながらこっちを見ていた。
「何かの間違いだよね。僕はちゃんとここにいるし。」
と言う和夫の身体が透けて来ていた。
「いやー!」
なこが抱きついて来た。
「和夫はここにいるもん!死んでなんかいないもん!」
なこが抱きしめる手が和夫の身体をすり抜けた。

そうだったのか。。。あの時、崖から落ちたとき…。僕は死んでいたのか。。。
あんな高いところから墜ちて無事なわけ無いよね。

和夫は涙が溢れ出してきた。
なこも泣いている。
和夫の身体が宙に浮き出した。
「なこ、僕は君を愛しているよ。ずっといつまでも愛しているよ。」
和夫は心の底から叫んだ!
しかしその声はどこまで届いていただろうか。

なこは叫んだ!
「お願い!行かないで!私をおいて行かないで!」

和夫はの身体は宙高く吸い込まれた。
うわァー。
周りがグルグル回る!
うううう。。。どうなったんだ?

和夫は気が付くと、列車の中だった。
周りには絵手紙が貼りちらかされていた。
あっ、なこがいる!
そうか、なこに聞いたことがある。
絵手紙の列車で僕に会ったと。
なこと目があった。
でも、なこは僕に気付かない。
そうか、まだ僕となこは出会う前の時だったんだ。
和夫はなこをずっと見ていた。
ただ見ているだけのつもりだったのに、つい声をかけてしまった。
「あなたも絵が好きなんですね。」

「ええ、あら?何処かでお会いしたことあります?」
ああ…。なこ!僕だよ!
「いいえ、これは失礼致しました。わたくし戸山と言います。戸山和夫。」
僕は何を言っているんだ?
「実は私もこの絵手紙にエントリーしているんですけど、どこにあるのかしら?」
うん、知ってるよ。
何度も聞かされたからね。
和夫はなこと話せて嬉しかった。
なこ、なこ…。和夫はなこ抱きしめたかった。
「ほう、この中に貴女の絵手紙もあるのですか?それは素晴らしい!」
和夫は必死に冷静さを装った。
「あら、嫌ですわ。私のは絵は拙くて見られたら恥ずかしいです。」
頬を赤らめるなこ。
和夫は、なこの絵手紙を見つけた!
「おっ、この作品は素晴らしいですね。」
和夫は、嬉しくてつい、なこの作品を指して言った。
「やっぱり私の事をご存知なんですね?」
和夫は何と言っていいか解らなかったが正直に話した。
「ふふふ…。やっぱりバレてしまいましたか?
信じてもらえないかも知れませんが、実は私は貴女の未来の夫。
結婚相手なのです。未来から貴女に会いに来ました。」
愛おしいなこ。
僕だよ!
「何を言っているのです?」となこが言いかけた時
僕はまた宙高く引っ張られて行った。
うわぁぁぁあああああああ


和夫は闇の中を落ちて行った。
今度はどこに行くのだろう?
光が見えた。
そこには、小さななこがいた。
楽しそうに絵を描いている。
本当に絵を描くのが好きな女の子だったんだね。
「お嬢ちゃん、絵が上手なんだね。絵を描くのは好きかい?」
「うん、大好き!」
「そう、大きくなっても描き続けるんだよ。」
和夫は思い切って声をかけてみた。
なんて可愛い子なんだ。

和夫はなこの人生を旅する。
ずっと遠くから見守った。

小さかったなこも高校生になった。
すっかり女性ぽくなっている。
美術部に入って、美術部の部長と小さな初恋。
和夫は複雑な心境だったが、ただただ見守っていた。
なこが泣きながら美術部の部室から飛び出して来て
僕とばったり出会ってしまった。
僕は声をかけた。
「自分を…。人の言葉に惑わされず、自分を信じて自分の思う
絵を描きなさい。貴女の絵は素晴らしいです。自信を持って!」
どこまで通じたか分からない。
でも、僕はなこの絵が大好きだ。
自分の思った描きたいものを描けば良いんだよ。

なこの絵が展覧会に出品されるのに決まったらしい。
それもなこから聞いていた。
でも、なこの絵は誰かによって引き裂かれた。
なこが泣いている。
僕はどうしたら良いんだろう?
和夫は時間の行き来のコツを少し掴んでいた。
少し過去に戻ることも簡単に出来るようになっていた。
でも、なこの人生を変えてしまって良いのだろうか?
でも、和夫はなこの涙を見たとき、決断した。

なこの絵が引き裂かれる瞬間に戻った。
夜の美術部の教室。
イチゴがいた。
イチゴの辛い気持ちが和夫に痛いほど伝わって来た。
「あなたの気持ちは良くわかります。
でも、あなたの気持ちは きっと届きます。
自分を信じて下さい。」
イチゴの心の痛みが消えて行った。
なこの絵は切り裂かれるのを免れた。
僕はなこの人生を変えてしまった。

そう言えば、なこは言っていた。
切り裂かれた絵が元に戻っていたと。。。
とすると、この僕の行いもなこの人生のひとつだったのだろうか?
僕に分からない。

その後、僕は長い事なこに会いに行くことが出来なくなった。
何度も何度も試みたけど駄目だった。
なこに会いに行けなくなった。
でも、やっとなこに会いに行けた。
それには、長い長い年月がかかり過ぎていた。

なこは待ち続けた。
和夫がいつかまたなこの前に現れてくれるのを。
ずっとずっと、何十年も
でも和夫がなこの前に現れることは無かった。

和夫がなこの前から消えてしまって60年の歳月が流れて行った。
なこは介護施設に入所していた。
介護士たちは、また噂していた。
「若い時に結婚していた旦那さんは突然消えてしまったんですって
可哀想にね。それに最近は相当呆けが入ってきているしね。」

なこは何時ものように、介護施設のベットでボーッとしていた。
たまに好きな絵手紙を描くほかにはすることがない。
するとその時
「なこ」っと言う声が聴こえた。
え?まさか。。。
なこは振り返った。
そこには。。
待ち焦がれていた和夫の姿があった。
うぉおおおおおおおおお
なこは泣いた。
声にならない声で泣いた。
「会いたかった。。。
会いたかったよう。」
なこは和夫を抱きしめた。
なこは和夫の胸で泣いた。
「なこ、ごめんよ!
辛い思いをさせてしまったね。
ごめん。ごめん。ごめんよ。」

なこは眠りについた。。
安らかな眠りだ。

和夫は思った。
結局、僕はなこの人生を悲しいものにしてしまった。
すまない。すまない。
そして和夫はなこの高校時代、過去を変えられたことを思い出した。
そうだ!
上手く行ってくれ!

和夫は過去に飛んだ!
そこはアフリカの北東部にのジャングル。
そこには現地のガイドを引きつ連れてジャングルを進んでいる
能天気な自分がいた。
原住民のガイドが叫んだと同時にカズオは崖の下へと落ちて行った。
和夫の魂は全勢力を使って落ちて行く自分を引っ張り上げた!
ググググッ自分の魂が消滅して行くのを感じる。
この自分が消えてしまってもお前を死なせる訳には行かない!
なこを悲しませる訳には行かない!
グォオオオオ!!
カズオはゆっくりゆっくり落ちて行った。
無事地面に着地した。
和夫の魂はこの能天気なカズオが助かったのを確認した。
ヨカッタ。。なこシアワセニナッテオクレ
和夫の魂は微笑みながら消滅した。

サヨナラ …なこ



うんんん。。。
カズオは目を覚ました。
痛たたた。

「フェ!あんな処から墜ちて来たのか?」
よく助かったものだ。
カズオは崖を見上げた。

そしてカズオはリックを抱えて歩き出した。
歩く先には、なこが待っている村がある。

おわり



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アリサヤさん

おはようございます〜♬
そうです。
崖から無事助かったところから
やり直せるのです。
やり直したい2人は幸せになって欲しいですね。

No title

こんばんはv-280
不思議なタイムトラベルお話でした。
謎の紳士、和夫さんは、イチゴさんの恩人でもあったんですね。

なこさんが眠りについたまま終わらずに、ハッピーエンドで良かったです。
崖から落ちて本当に助かった所から、やり直せるんですねv-291

なこさん

ありがとうございました。
拝見して来ました。
良く纏められていますね。
タイム空間を行ったり来たり
なかなか表現するのは難しいですね。
どうしても独りよがりになってしまいそうです。
どこまで人に伝わるのかな?

また新しい物語が浮かぶと良いですね。
なこさんの挿絵も見たかったなぁ〜。

あと、時間が出来たら挿絵を色々描いて行きたいと思います。
ありがとうございました。

No title

勘太さん、ありがとうございました。

返コメを読んで、物語の構成がよく理解できました。
和夫となこの視点で何とかまとめてみました。
今回は素適なイラストもあって、楽しく編集できました。
お暇な時に見てくださいね。

なこさん

和夫が崖から落ちた時点で、和夫は自分が気が付かない内に
死んでいた。
と言うのを思いつきました。
それをどう言う風に和夫が過去に戻る事になるのかを考えました。
本当は結婚した後、なこが不治の病になり和夫がなこの思い出の中に
入って行くと言う事を考えていました。
いや、和夫が事故になり意識不明の重体になり、その時に和夫の意識が
タイム空間を移動すると言うのも考えました。
しかし崖の高さを何百メートルとか書いてしまったので、やっぱり和夫は
その時に死んでいた事になりました。

思わぬ長編になってしまいましたね。
お好きなように編集されて下さい。

終わり方も施設で何十年ぶりに和夫と再会出来、介護士さんに
主人が会いに来てくれました。
と話しても、介護士は呆けて言っているんだと相手にされない。

今日もなこは和夫と楽しいお話をしていた。
そう今までの時間を埋めるように

なこは旅立った。
とても安らかな顔をしていた。

と言う終わり方と

和夫が自分が消滅するのも構わず、カズオを助けて
自分が消滅してしまう終わり方を考えました。
結局、両方書いてしまいましたが…。

No title

勘太さん、物語ありがとうございました。

タイム空間を行ったり来たりで複雑な展開でしたけど
とっても面白かったですよ~

どのように纏めたらよいのでしょう?

凄く長いので、和夫となこの視点で書いて下さったものを纏めてみますね。
上手く出来るかなぁ。。。。。?
プロフィール

kantakun007

Author:kantakun007
初めまして
勘太と言います。
よろしくお願いします。
下手ですがイラストを描くのが好きです。
暖かい絵を描きたいなぁ。

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