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不良少年の恋 その2

みなさん、ご訪問ありがとうございます。
優等生の女の子と不良少年の恋。
甘くて切ない恋
芝山ととん子はどうなって行くのでしょう。


芝山は孤独だった。
何でも力でねじ伏せてきた。
今たむろっている連中も仲間とはとても言えない
連中だった。
気に食わない奴はぶん殴り、力ずくで従わせた。
悪い事は何でもして来た。
物事の良し悪しなんて考えたことも無かった。
そう、彼女の存在を知るまでは…。

校舎の裏側で何時もの如く、たむろってタバコを吹かしていたら
彼女が俺たちの前を通って来た。
彼女と目が合ったその時、芝山は何かを感じた。

仲間内が彼女をからかう。
思わず、大声で静止させた。
仲間内が彼女の肩に手をかけた時
彼女は手帳を落として行った。
仲間内が拾ったのを取り上げた。

戸田とん子…。
その名前は芝山の脳裏に焼き受けられた。
芝山が初めて知った恋かも知れない。

それからとん子の姿が脳裏から離れない。
彼女を思うと胸が切なく苦しくなった。

翌朝、芝山は早起きをして、校門で彼女を待った。
彼女を見つけた時、芝山の顔が輝いた。
しかし、声をかける言葉が見つからない。

わりゃ、ちょっと来いや〜
最悪の声のかけかただった。

折角とん子を見つけたのに、手帳を渡すと
芝山は逃げるようにそこを離れた。
もう、心臓が破裂しそうだった。


芝山はデパートのおもちゃ売り場にいた。
なんとなく照れくさい。

芝山には、妹がいた。
小学4年生のお転婆な女の子だ。
芝山はその妹が可愛くて仕方なかった。
お兄ちゃん!
明日ココロのお誕生日、忘れていないでしょうね。
ああ、もちろん覚えとうくさ!
忘れるわけなかろうもん!
大事なココロの誕生日ば!
わーい、お兄ちゃん大好き!
私大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになるけんね!
はははは〜♪
兄妹じゃ結婚出来んとばい。
そんなことないも〜ん!
はははは。
誕生日にはプレゼントば買っちゃけんな。
わーい。

プレゼントって言って見たもんやけど、
ココロの奴、どんなのが好きなのかな?
そんな時。
芝山くん、何してるの?
わっ!
芝山は背後から声を掛けられ驚いた!
こんな所で誰だ!
するとあの、とん子だった!
いきなりこんなおもちゃ売り場で声を掛けられ芝山は戸惑った。

しかもみんなから恐れて避けられているのに
このとん子は平気で話しかけて来る。
とん子は明るく可愛かった。
芝山は、戸惑ったが、いつの間には自然に話が出来た。
いつも誰かに突っ張っていたが、そんな物から解放された気分になった。
こんな気分は妹ココロといる時以外は今までなかった。
芝山は不思議な気分だった。
ねえねえ、芝山くん!これはどう?
可愛い犬の縫いぐるみをとん子は見せた。
とても可愛い犬だった。
芝山はスヌーピーを知らなかった。
うん、これは良かばい!
ウフッ
とん子の可愛い笑顔に芝山の顔は紅くなった。


走り出すバイク。
後ろにはトン子が乗っている。
芝山はとん子と離れたくなかった。
夕陽のなかをバイクは突っ走る。

わっ!
凄い景色!
そこは市内が見渡せる丘の上だった。
こんな場所があったなんて、とん子知らなかった。
夕陽に照らされながらふたりは口づけをした。
とん子は初めての口づけだった。
それは想像していたよりもっと甘く
芝山の唇が自分の唇と重なり合う。
本の一瞬の時間だったが
とん子には時間が止まったような感覚だった。

夢のような時間だった。
芝山は妹ココロの事を沢山話した。
芝山の優しい笑顔
とん子は幸せな時間だった。
もっともっと一緒にいたかったが
妹さんの誕生日!
自分も遅くなると家族が心配する。
おう、そうじゃそろそろ帰るばい。
妹の話ばっかりして、済まんかったのう!
ううん。楽しかった。

家から少し離れたところで降ろしてもらった。
芝山くん、本当に楽しかった。
妹さんにヨロシクね。
今度、ココロちゃんにも会いたいな。
おう!今度な!
芝山のバイクは走り出した。

しかし狭い街、とん子と芝山の事はすぐに
街中の噂になった。
芝山は停学!
とん子は厳重注意された。

なんで?
何も悪いことはして無いわ!
とん子は泣いた。
芝山くん…。
芝山くん…。

不良少年に世間の目は冷たかった。
学校でも、とん子はみんなの注目の的になっていた。
しかしふたりには
もっともっと哀しい現実が待ち受けていた。
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不良少年の恋

みなさん、ご訪問ありがとうございます。
最近はすっかり小説家気取りで
物語ばかり書いています。
変な物語じゃなくて、イラストを描けと言う
ご意見もございますが、読んで頂けると嬉しいです。
また、感想もコメントして欲しいです。

とん子の初恋
〜不良少年の恋〜

「あ〜あ、恋がしたいなぁ〜。 」
「きゃっ、とん子イヤラシー。 」
「何がいやらしいのよ!
私だって恋がしたいわよ。 」
とん子は17才、高校三年生。
片想いの男の子はいるけど、一度も話した事が無い。
本当は受験勉強で恋なんてしている暇はない。

あ、とん子!
不良グループよ。
あっちに回って行きましょう。
校舎の陰で煙草を吸っている。
その中のリーダー格の芝山。
目つきが鋭くみんなから恐れられていた。
でも、とん子はその影がある芝山に密かに恋心を抱いていた。
ねえねえ、とん子、あんな奴最低よね。
う、うん…。
その時、芝山と目が合った。
とん子は顔が赤くなった。

「おいおい、姉ちゃんたち、何でそっちに回るんだよ!
い、いえ私達は別に避けたわけじゃ…。 」
不良グループの下っ端どもがとん子達を囲った。
仕方なくとん子達は不良グループの前を通った。
不良グループの1人がとん子の肩に手をかけ
「あれ?学年成績ナンバーワンのとん子さんじゃないの? 」
「いえ、ナンバーワンだなんて…。 」
「あれあれ? 」
赤くなって、可愛い!
とん子は俯いていた。
その時、「ヤメロ! 」
芝山が一喝した。
チェッ!
とん子は芝山に頭を下げて通り過ぎた。

その夜、とん子は
「あーあ
芝山くん、カッコ良かったなぁ〜。
ちょっと怖かったけど…」
「ヤメロ!」
とん子は真似して言って見た。
「キャーッ カッコ良い〜!」
そう、とん子の片思いの相手は芝山だったのだ。

翌朝、昨日の友達が
「とん子、昨日は恐かったね。
私、先生に言いつけてやる!
とん子も一緒に来てくれるよね。 」
「え? 私は良いわ。 」
「えー?何で?先生に言いつけようよ。」
「とにかく私は良いの! 」

校門に差し掛かると、そこに芝山がいた。



芝山はとん子を見つけると、
「わりゃちょっと来いや! 」
「とん子! 行っちゃダメよ!
私、先生を呼んでくる! か

「良いの! 大丈夫よ。 」
とん子は芝山の方に歩き出した。
すると芝山は何かを取り出し、とん子に渡した。
「これワレのやろ? 」
それはとん子の生徒手帳だった。
「これを渡すために、ずっと待ってくれてたの? 」

「そんなんやなか! 」
芝山は手帳を渡すと恥ずかしそうに去って行った。
とん子はそんな彼が可愛く見えた。

「とん子! 大丈夫?
何もされなかった? 」
「ふふふ大丈夫よ。 」
「とん子!あんな奴に近付いちゃダメよ。
きっと昨日の続きで私達をカラカイに来たのね!
アタマに来ちゃうわね!
特にあいつ飛んでもないワルなんだから
この前もヤクザと喧嘩したって噂よ。 」


とん子はわざわざ手帳を渡すために、
朝早くからじっと待ってくれてた
芝山を愛おしく思った。

それから数日たった日曜日、玩具売り場でうろうろしている芝山を見かけた。
とん子は思い切って声をかけた。
とん子は自分が何処からこんな勇気が出て来るのか驚いた。

「芝山くん、何してるの?
この前は手帳を拾ってくれてた、ありがとう。 」
「わっ! なんだあんたか…。
確か戸田とん子やったな。 」
「うん。 芝山くん、こんな所で何してるの? 」
「いや、なんでもなか! 」
「なになに? 」
とん子は男子とは殆どまともに話さえしたことないのに
芝山の前で、こんなにスラスラ話が出来る自分に驚いていた。

「実はなぁ、俺小学4年生の妹がおってな、今日がその妹の誕生日なんやけど
なんか買っちゃろうと思うバッテン、何ば買ったら良かか分からんとたい。 」
「えー? 芝山くんに妹がいたの? 」
「ああっお転婆やばってん可愛かったい。
おにーちゃんおにーちゃんって言うもんやけん。
誕生日のプレゼントば買っちゃって約束ばしたったい。
ばってん何ば買ったら良いか分からんし、金もあんまりもっとらんけん
どげんしょうか迷いよったったい。 」
「じゃ私が一緒に選んで上げる! 」
「え? 」
「ほんなごつか? 恩に着るバイ。 」
ふたりはおもちゃ屋さんで、一緒にプレゼントを選んだ。
とん子は凄く楽しかった。
「ねえ?これは? 」
「おおっ!これは良かばい! 」
スヌーピーの縫いぐるみ。
ばってん、ちょちょ金が足らんばい。
ふふふ…。
私にも妹さんにプレゼント一緒にさせて♪
え?そげなコツ悪かばい!
良いの良いの〜♪
ふたりは見つめあって、笑った。

いつも遠くから、芝山を見ていたとん子だったが
初めて芝山の笑っている顔をみた。


今日はありがとな!
うん。

送って行ったるさかい、後ろに乗れや。
え?
芝山のバイク!
そんなオートバイとか乗った事無いし…。
良いから乗りや!
うん。
とん子は思い切って芝山の後ろに乗った。
初めて乗るバイク!
とん子はドキドキだった。
しっかり握っとくんやで!
バイクは勢い良く走り出した。
芝山の肩には買ったばかりのスヌーピーの入った袋。
そして必死でしがみつくとん子!
ふたりは走り出した。
哀しい恋に向かって…。
でも、とん子は幸せだった。

つづく

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タイムスリップ書簡

みなさん、ご訪問ありがとうございます。


「なことお母さん」

なこは思い出していた。
亡くなったお母さんのこと。
お母さんのエプロン姿、美味しい玉子焼き。
大きなおにぎり。
ああ…。お母さんに会いたいなぁ。

吉田幸子様

お元気ですか?
あなたの美味しい玉子焼きの味が忘れられません。
味噌汁も美味しかったわ。
いつもにこにこ明るい笑顔。
私も笑顔を忘れずに生きて行きたいと思います。
                   松尾なこ

なこはお母さんに手紙を書いた。
便箋に懐かしいお母さんを思い出しながら
お母さんに想いを込めて、便箋を引き出しにしまった。
なこは何だか本当にお母さんに手紙を書いたような気持ちになり
それから嬉しいこと悲しいこと
その度にお母さんに手紙を書いた。

2014012720163249c.jpg


引き出しの中はもうかなりの便箋が溜まっていた。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
吉田幸子様

今日、ブロ友さんの物語を纏めて、私のブログにアップしたの
そしたら喜んでくれたわ
なこ、嬉しくなっちゃった。
松尾なこ

何時ものように便箋を引き出しに入れようとすると
あれ?
沢山溜まっていた便箋が無くなっている。
どうしたのかしら?
すると見慣れない便箋が1枚入っていた。

松尾なこ様

沢山のお手紙ありがとうございます。
引き出しを開けると沢山のお手紙が入っていてビックリしました。
なこさんって、私の娘と同じ名前ですわ。
とても親しみやすいお名前ですね。
何処かでお逢いしたことがあるのでしょうか?

今日は思い切って、お返事書いてみました。
でも、お返事の出しようがありませんね。

取り敢えず、引き出しにしまっておきます。
                吉田幸子
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
え???
どう言う事?
誰かのイタズラ?

まさかお母さんから返事が来たの?
見覚えのあるお母さんの文字になこは泪が潤んだ。
イタズラでも良い!
なこは返事を書いた。

吉田幸子様

お返事ありがとうございます。
まさかお返事がもらえるとは思わず
大変嬉しいです。
私はあなたの事をとても良く存じています。
そして貴女には言葉にならないほどお世話になりました。
こうしてお手紙がもらえて、とても嬉しいです。
                      松尾なこ

なこは夢のようだった。
いやきっと夢に違いない。
こんな夢なら覚めないで欲しいなぁ。。

そして次の日もお母さんから返事が来ていた。

松尾なこ様

あなたと同じ名前の子は末っ子で今年小学校に入学します。
まだまだお転婆で今日も転んで箪笥の角でおデコをぶつけて
大きなコブを作ったのよ。
ふふふ…。呆れちゃうでしょ?
でも、末っ子だからでしょうか?
私はそのなこが1番可愛いの。
お転婆だけど、とても可愛いのよ。
あら嫌だ、親バカですね。
なんだか貴方とならなんでも話せそうです。
どなたか解りませんが、お返事楽しみにしています。
                   吉田幸子
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
あああ…。覚えてるわ。
メチャメチャ痛かったんだから
実はあの傷、今でも残っているのよ。
なこは額の、小さな目立たない傷をさすった。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
松尾なこ様

なこさん、こんにちは
あなたと不思議なお手紙をやり取りするようになって
なんだか私の人生が輝きだしたような気がします。
来週は主人が大阪に出張です。
ジャンボ機に乗って出張だって、主人はウキウキしているのよ。
お土産もしっかり頼んでおきましたから
なこさんにもお裾分けしたいですね。
                          吉田幸子

なこは手紙を読んで愕然とした。
そうだ!
お父さんは飛行機事故で亡くなったって、聞いたわ!
なこは顔が青ざめた!
え?日付けはいつ?

え?あと一週間しかないじゃない!
早く知らせて、出張をやめさせなきゃ!

なこは手紙を書いた。

お母さん!
びっくりしないで聞いて下さい。
実は私はあなたの娘、なこです。
未来のあなたの娘なこです。
私の父は大阪に出張に行く飛行機で
墜落事故にあって、亡くなりました。
お願いです。
お父さんの出張を辞めさせて下さい!
お願いします。
お願い…。
お母さん。
                       松尾なこ

なこは急いで、手紙を引き出しに入れた。
翌朝、手紙がお母さんの元へ届いていますように…。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
だけど、手紙はそのままだった。
どうして何時もみたいに、行ってくれないの?
なこは涙を流した。
お願い!
届いて…。

なこの手紙は届くのか?
お父さんの運命は?

次の日も手紙はそのままだった。
どうして行ってくれないの?
日にちだけが過ぎて行く。

やっぱり、歴史は変えられないようになっているのね。

吉田幸子さん

旦那様、出張ですか?
出張は止められたほうが良いと思います。
出張は止めさせましょう!
                             なこ

なこは言葉を変えて、送って見た。
しかし手紙はやはりそのままだった。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
もう手紙のやり取りは出来なくなったのかしら…。
そう思っていたら
引き出しに一通の手紙が入っていた。
それは哀しい手紙だった。

なこさん

なこさんにお土産のお裾分けは出来なくなりました。
主人が出張に行く飛行機が墜落して、亡くなってしまいました。
もう、私は生きて行く気力が無くなってしまいました。
でも、この子を置いて逝けません。
私はこれからどうすれば良いと言うのでしょう。
なこさん、私の哀しさ分かってくれますか?
                                   吉田幸子

その手紙は走り書きで、涙に滲んでいた。
なこは泣いた。
泣いた。
結局何にも出来なかった。
事故を止める事が出来なかった。

お母さん、ごめんなさい。
ごめんなさい。

なこは手紙を書いた。

お母さん。
私はあなたの娘なこです。
未来のあなたの娘なこです。
出張と聞いて
日付を見て、びっくりしました。
そうお父さんの出張を止めさせるために
何度も手紙を書きました。
何度も送ったのに手紙は送れませんでした。

結局私は何も出来ませんでした。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
                            なこ
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
なこさん。


お手紙ありがとう。
なんとなくそうじゃないかしらと思っていました。
主人が亡くなったのは、悲しいけれど
あなたがこんなに立派な大人に育っていると分かって
私は幸せです。
事故を止められなかったのは、あなたの責任ではありません。
おそらく歴史は変えられないようになっていたのでしょう。
これが運命と言うものでしょう。

私は強く生きて行きます。あなたを育てるために・・・
きっとあなたがいる時代には
もう、私は生きていないのでしょう。
あなたと話せて、良かった。
ありがとう。
                             吉田幸子
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
この手紙以来、手紙は来なくなったし、送れなくなりました。
お母さん、元気でね。

なこはふっと思い、母の遺品を探して見た。
母の箪笥の引き出しの奥に箱があり、私が送った手紙が入っていた。
そして、その後母が送ろうとして送れなかった手紙も…。

なこさん。

何度手紙を送っても送れなくなってしまいました。
でも、あなたへはこの手紙はきっと届くはずですね。
何十年後かに…。
きっとあなたはこの手紙を見つけてくれるでしょう。
あなたとの手紙のやり取りはとても楽しかったわ。
これからも時折手紙を書きますね。
何十年後かに見てくれることを祈りながら。
                        吉田幸子
お母さん、
ちゃんと読んでるよ。
ありがとう…。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

あれから引き出しも開けることも無くなった。
久しぶりに引き出しを開けてみると
一通の手紙が

お婆ちゃん、未来の孫のサユリです。
ある時、お婆ちゃんとひいお婆ちゃんのお手紙を見つけました。
それで私もお手紙を書いてみました。
ちゃんとお婆ちゃんのところに届くのかな?

終わり
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イラストタイム

みなさん、ご訪問ありがとうございます(⌒▽⌒)

ちょっと息抜きにイラストを描いてみました。

2014012609335667b.jpg



「なことお母さん」を書きました。
なこさんの第二ブログにアップされています。
書きたてのホヤホヤです〜♪
是非読んで下さいね。

ショートショートコーナー

「ハッチと雪かき」

青森は今日も雪だった。
「巷では地球温暖化と言っているのに、なんでこんなに雪が降るのかねぇ。」
母が愚痴をこぼしながら、雪がきをしている。
ハッチも手伝わされていた。
その時
「おはよー。」
同じクラスののんびり君が声をかけて、通り過ぎって言った。
「お、おはー。」
ハッチも慌てて言ったけど、のんびり君は気付かず
行ってしまった。
ハッチはずっとのんびり君の後姿を見つめていた。
「これ、ハッチ!なにボーっとしてるだ?」
「んだんだ〜なんでも無いだ〜。」
ハッチはまた雪かきを手伝った。
まだまだ春の訪れは先だった。


のんびりくんは好きなハッチさんが雪かきをしていた。
今日こそ、今日こそ…。
声をかけるんだ!

のんびりくんは精一杯の勇気を振り絞って、声をかけた。
「おはよー」声が震えていた。
のんびりくんは恥ずかしくて、駆け足でその場を走り去った。
のんびりくんの顔は真っ赤になっていた。
や、やった…。
何と無く達成感が湧き上がって来た感じがした。


「小鳥と話す少女」

今日はポカポカ陽気だった。
アリサヤは社長椅子に座ってご機嫌だった。
ねえ小鳥さん、昨日片思いの彼から話かけられちゃったのよ。
ふふふ…。
アリサヤさんって、ちょっと変わってるねだって!
素敵と思わない?

フ〜ン…。ソレハチョットビミョウダネ。

え?どうして?
初めて声をかけてもらったのよ。
アリサヤ、嬉しくて嬉しくてスッキップしちゃった♪

エ?マサカ、ソノカレノマエデ?

え?そうよ。
いけなかった?

。。。。
ヤッパリ、アリサヤサンッテカワッテルッテイワレタデショウ?

え?どうして分かったの?
そうそう〜
アリサヤさんって、やっぱり変わってるねって言って、去って行ったわ。

アリサヤさんと小鳥さんの楽しい会話
今日はどんなお話をしているんでしょう?

「嘘発見器」

博士は叫んだ!
やったー!
やっと完成だ!

博士、おめでとうございます。
今度はどんな機械なんですか?

これは嘘発見器!
心の本音を通訳する機械じゃよ。

今の君のセリフを翻訳して見るから
ちょっと待っててくて。

すると機械が作動した。
ガーガーガー…。

ハカセ、オメデトー
コンドハドンナガラクタヲツクッタンダ?

博士と助手は顔を見合わせた。
ハハハハ…。

人はそれぞれ、口に出さない方が良い事もあるみたいですね。
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マリーの事件簿 屋台物語 完結編

みなさん、ご訪問ありがとうございます。
屋台物語も完結編です。
読んでくれてありがとうございます。
感想などコメントもらえると嬉しいです。


本当にミタラは最低ですね。
もっと最低な出来事が…。
って、まだ考えていません。(^^;;

福岡市西区と早良区の間を流れる室見川。
とし子さん、ミタラを殺害した犯人をあなたは知っていますね。
あなたはミタラから次のヒロインはあなたにすると持ちかけられ
ミタラから抱かれた。
色々甘い言葉を言われて、その気になった。
しかし蓋を開けてみるとヒロインはまゆみさんだった。
あの日、あなたはミタラに抗議しに行った。
その時、ココロさんとの会話を聞いたんだ!
そしてミタラの本性を知った。
ココロさんが出て行った後、入れ替わりにミタラの部屋に入った。

ミタラさん、あなたって人は…。
脚本も他人のを使っていたなんて…。
ははははー!
だれかと思えば、とし子じゃないか!
まさかお前までヒロインになれなくて、文句を言いに来たんじゃ無いだろうな?
まさか本気でヒロインになれるとでも思ったのか?
お前みたいな田舎娘が俺様の舞台のヒロインに本気で…?
ワーハハハ…。
これは愉快だ!
俺様は田舎娘のお前が哀れで、親切心で抱いてやったんだぜ!
お礼こそ言われても、文句を言われる筋合いは無い!
お前も、さっさと帰れ!
俺は今日は機嫌が悪いんだ!
それともまた抱いて欲しいのか?
イーヒヒヒ!
それなら話は別だ!
ミタラは、とし子の腕を掴んだ。
や、止めて!
イーヒヒヒ!
抵抗しても無駄だ!
とし子はミタラに押し倒された。
ヤ、ヤメテー!

ミタラはとし子の服を引きちぎった!
そしてミタラの手がとん子のスカートの中に…。
ヤメテーッ!
ひーひひひ
無駄だ!無駄だ!
本当は嬉しいんだろ?
ひーひひひ!
イヤーッ!
誰か!誰か助けてーッ!
その時だった!
ゴンッ!
ウッ! 誰だ!
あ、あなたは…。
ココロさん!

ミタラ!
お前はなんてエゲツない奴なの?
許せない!
痛いじゃないか!
ココロ!何しに戻って来たんだ!
そんな棒で私に勝てるのか?
そうね。
するとココロはバッグの中かは鋭い刃物を取り出した。
き、貴様!
恩を仇で返すのか?
恩ですって?
いい加減な事を言わないで!
なんだとー!
ミタラは椅子を投げココロに襲いかかる!
キャッ!
ココロの手から刃物が落ちた!
俺を殺そうとは良い度胸だ!
キッチリ後悔させてやる!
ミタラはココロの首を絞めた!
あぐうううううっ
とし子は落ちた刃物を拾い
ヤメテー!と叫んだ!
ミタラが振り向くと、とし子が持った刃物がミタラの脇腹に刺さっていた。
とし子…。
ミタラは崩れ落ちた。
ひっ…。
とし子は自分がしたことに呆然と立ちすくんでいた。
私なんて事をしてしまったの?

あなたは悪くない!
さっ行きましょう!

とし子とココロはその場から立ち去った。

室見川、とし子は鳥たちを見ていた。
そして自首する覚悟を決めていた。

その時、ワタやんとマリーが現れたのだった。

そう、話してくれてありがとう。
とし子はマリーたちに付き添われ自首した。

ワタやん、今回の事件はなんとも言えない事件でしたね。
ああ、殺されたミタラは酷い奴だった。
しかしこの業界にはミタラのような奴はたくさんいる!
芸能界とは、そう言うところなんだ。
迂闊に憧れだけで入り込む世界じゃない。
それなりの覚悟を決めて入らないと酷いことになってしまう。
そうね。
私も芸能界に入らなくて良かったわ。
入りたくても入れないけどな。
あ、ワタやん、酷い〜♪
アハハハ。

ワタやん、ラーメンでも食べに行きましょうか?
ああ、なんでも美味い屋台があるらしいぞ!
マリーとワタやんは屋台街へと消えて行った。

終わり

ワタやんとマリーは
ワイドショーを見ていた。
あれ?
あの女優のイチゴ、プロ野球選手と結婚するらしいぞ!
えー?
羨ましいなぁ。。。

マリーはワタやんを見つめた。
お、お前、なに見てんだよ!
なんでもな〜い

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マリーの事件簿 屋台物語 その2

こんばんは〜♪
寒いですね。
今回の物語は読み切りのショートのつもりだったのですが…。
続きをきなくちゃいけなくなりましたね。(^^;;

イチゴはキャナルシティの劇場で主演を務めていた。
おおっ、ロミオ〜♪
どうして貴方はロミオなの?
碧い瞳、白い頬…。
私はあなたに身も心も奪われてしたったわ。
愛するロミオ!
私を奪って逃げて頂戴!
おおっ!愛しのジュリエット!
さあ、一緒にこの町から逃げ出そう!

カーット!
ダメダメ!
イチゴくん、そんな演技じゃ上演出来ないよ!
そんな事じゃ、ヒロインのキャストを代えないと
いけないなぁ…。
待って下さっい!
私、頑張りますから、どうか役を降ろさないで下さい…。
んじゃ、最初からやり直し!

舞台稽古が終わり、みんな愚痴をこぼす。
あ〜あ…やってらんねーよな!
ミタラさんも、なんだかんだいったて、イチゴを
外さないしね。
俺は絶対まゆみちゃんの方がヒロインに向いてるって思うんだけどな…。
しっ!聞こえちゃうよ!
良いんだよ!本当の事なんだから!
イチゴは悔しかった。
新米の役者からも、貶されて泪が出て来た。
イチゴは演出家のミタラ•コウカイに見出され
数々の舞台やドラマに出演していた。
しかしここ最近は落ち目になっていた。
舞台もミタラの演出だけになっていた。
正直、イチゴとミタラは良い関係になっていた。
しかしそのミタラの演出でさえ、外される舞台も
増えて来た。

午後の練習に参加すると
あーっ君はもう帰って良いよ!
この役はまゆみくんに演ってもらう事にしたから!
えー!
そんな…。
イチゴは涙が止まらない。
正直、ミタラとの関係も上手くいっていない…。
ミタラは若手のまゆみに乗り換えるつもりの様だった。
イチゴは悔しくてたまらなかった。

その夜、演出家のミタラ•コウカイが何者かによって
殺害された。
本部から科学特殊捜査のワタやんとマリーが捜査に
加わった。
っと言うと…。
主役のイチゴさんが主役を降ろされた日にミタラさんは
殺されたんですね。
はい、そうです。
ワタやん、やっぱりイチゴが犯人なんでしょうか?
さあね。
それじゃ、俺達がワザワザ出向くまでもないだろう?
じゃ、事件はもっと深い何かが潜んでいると?
それは俺には分からないよ。
なんで俺達が呼ばれたんだか…ね?
と言いつつも、ワタやんは博多に来られて満更でもないない
様子だった。


イチゴはシーホークホテルに泊まっていた。
福岡ドーム、今はヤクオクドームと命名されているドームの横にある
ホテルである。
海が見え、反対側は福岡市内が見渡せる
とてもお気に入りのホテルだ。
あの日、舞台を降ろされて、悔しくて情けなくて人生が嫌になって
しまっていた。
気が付くと、コマーシャル撮影で知り合った屋台に顔を出していた。
あの若者との会話で少し元気が出てきた気がした。
もうミタラとは決別するつもりだった。
朝、起きてみるとミタラの殺害事件。
信じられなかった。
そして自分がもっとも疑われる立場にいることに気付いた。
冗談じゃないわ。
犯人が捕まらないと私が疑われちゃうじゃない!

ワタやんとマリーは演出家ミタラについて調べた。
ワタやん、このミタラって言う演出家はかなりの曲者ですね。
ああ、そしてかなり多くのもにから恨まれている。
犯人をイチゴだと決め付けるのは早いぞ!
そうですね。

マリーは科学特殊捜査に入って、ワタやんとのコンビが続いている。
何だか映画の相棒のみたいだわ。
んじゃ、ワタやんが左京さん?
ちょっとイメージが違うわね。
マリーはひとりでくすくすっと笑った。
ん?
何が可笑しいんだ?
ワタやんは無骨だが、捜査一筋で頼りなる先輩だった。
そしてマリーには何処となく優しかった。
マリーは人の心が読めるのであった。

戸田とし子は室見川の湖畔で渡り鳥を見ていた。
ここには沢山の渡り鳥がいる。
そして人懐っこく、市民のみんながやるパンなんかを飛びながらキャッチして
食べるのである。
とし子はベンチに座って、そんな風景を楽しんでいた。

とし子は女優に憧れて、ミタラ劇団の門を叩いていた。
俳優養成学校を出て、ミタラ劇団に入ったのだった。
そしてイチゴの演技に憧れた。
あの人の演技にはなんとも言えないオーラが出て
見る人の心に語りかける物があった。
でも、ここ最近そのオーラが薄れて来ているのも事実だった。
とし子が見ても、今回のイチゴの降板は仕方ないような気がした。

その時、見知らぬ2人が声をかけて来た。
戸田とし子さんですね。
え?どちら様でしょう?
私はこう言う物です。
ワタやんは手帳を見せた。
警視庁科学特殊捜査研究所…?
警察の特殊部隊です。

ちょっとお話をお伺いしたいのですがよろしいですか?

姫野ココロは、演出家を目指していた。
ミタラの助手をしながら、演出、脚本を勉強していた。
しかし最近は自分の脚本をミタラ本人の本として、勝手に使われていた。
初めは自分が書いた本を使ってくれるだけで感激だったが、最近は勝手に使われるのも面白くない。
昨夜もココロはミタラに抗議した。
もう勝手に私の本を使うのはやめて下さい!
ちゃんと私の名前を出して下さい!

ほう…。
言いたい事はそれだけかね?
散々私に世話になっていながら、私にそんな事が言えるのかね?
良いんだよ。
何処へでもバラしても構わないよ。
だれも相手にしてくれるところは無いだろうけどね。
それにその時は、この写真をバラ撒かせてもらうよ。
そ、その写真は…。
それはミタラによって辱められた時の写真だった。
卑怯だわ!
ココロは、許せなかった。
憧れていた先生がこんな男だったなんて…。
ワハハハハハ。
さあ、話が済んだら、さっさと帰えってくれ!

ワタやんとマリーは調べれば調べるほど、ミタラは酷い奴だった。
あんな奴殺されて当然よ!
本当に酷いやつだわ。
む〜ん、そうだな。
しかし我々は犯人を捕まえるのが仕事なんだ。
兎に角犯人を探し出そう!

マリー犯人について何か感じるものはないか?
マリーは神経を集中させた。
マリーは特殊な能力を持っていた。
ミタラに恨みを持っている者…。
イチゴにココロにもう1人強い憎しみを持っているもの を感じるわ!
きっとその人が犯人に間違いないわ。

誰なんだ?
その強い恨みを持っているもの人物は!
それは…。
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マリーの事件簿 屋台物語

今日も寒い日だった。
博多の観光名物のひとつ屋台。
健太はこの屋台に勤めてもう3年の月日が流れていた。
調理師専門学校を卒業したけど、就職も決まらないまま
友達に誘われて、この屋台で働き出した。
右も左も分からない状態で、屋台の隅で焼鳥焼いたり、皿洗いしたり
雑用係だった。
屋台も雑用係から、真ん中でお客さんを相手をするセンターまで
それぞれの位置が決まっているのである。
健太が勤める屋台は商業施設キャナルシティの近くで観光客らで賑わっている人気店だった。
初めてセンターに立たせてもらった時は緊張したものだった。
健太はもともと無口な男であったが、整った顔立ちからか客受けは良かった。
近頃では、健太がセンターに立つのが当たり前になっていた。

ある時、健太にとって、転機が訪れた。
観光会社のコマーシャルが健太の屋台で撮影されることになったのである。
タレントが出演する後ろで健太がラーメンを作ると言った設定だった。
撮影用の屋台の制服も支給され、撮影は始まった。

不器用な健太はただただラーメンの麺のお湯切りをしていた。
撮影の間、ずっとラーメンの湯切りだけをしていた。
撮影は終わった。
健太は何がどう撮影されているのか?分からなかった。

春になりCMは流れた。
女優イチゴの後ろでラーメンを作っている健太が映っていた。
家族は大笑いして見ていたが、ネット社会。
後ろでラーメンを作っている健太にツイッターなどで人気が出て来た。
健太目当てに来る客も少なくなかった。

今日も忙しい日だった。
珍しく1人の女性が入って来た。
健ちゃん、久しぶり!
あっ、イチゴさん!
どうしたんですか?ひとりなんですか?
うん、ちょっとこっちで仕事が入って、お忍びで健ちゃんの顔を見に来ちゃった。えへっ♪
はい、ビールとオデン。
僕の奢りっす。
わっ、ありがとう!
うん、美味しい!

私、実は仕事降ろされちゃって、落ち込んでいたの。
次から次に若い子が出て来て、私なんてお払い箱なのよ。
大丈夫っすよ。
イチゴさんお綺麗ですから、まだまだ行けますよ。
まだまだって何よ!
え?俺、何か悪い事言ったっすか?
ありがとう!
おかげで元気が出たわ。
イチゴさん!
また来て下さいね。

今日も博多の屋台は観光客で賑わっていた。
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トライアウト 完結編

みなさん、ご訪問ありがとうございます。
こんにちは〜
すごい展開!
ついに完結編となりました。
どう言う展開になるのでしょうか?

ふたりは驚きを通り越していた。
山田は、伊藤と入れ替わったとき、不思議とスムーズに受け入れられた。
入れ替わったショックもあったけど、野球をやらなければと
言う使命感みたいなものが、あったからだ。
しかししかし、まさか今度はイチゴと入れ替わることになろうとは…。

イチゴのショックは大きかった。
どうしてこうなっちゃたのかしら…。
そうだわ!
あなたから実は自分は、山田じゃないって言われて
ショックで道に飛び出してしまって、クラクションに驚いて振り返ったら
目の前にトラックが迫っていた。
その後、意識が途絶えて気が付くと、あなたに…。
この身体になっていたのよ。

ねえ、私たちどうなるの?
大きな山田の身体のイチゴが言った。
それは俺にも解らない。
小さなイチゴの身体の正志が言った。
大きな身体のイチゴが小さな身体の正志に寄り添った。

わっ、なんだか変だわ!
股間が、大きくなって苦しいわ!
どうしたら良いの?
そ、それは…。
ふたりは身体が入れ替わったまま結ばれた。
それは正志にとってもイチゴにとっても不思議な体験だった。

ちょっと話がそれてしまいました。
軌道修正…。(^^;;

あなたと入れ替わった伊藤さんから、打ち明けられた時
私は信じなかった。
こんな事、起こる訳無いじゃない…。
まさか本当にこんな事が起こるなんて…。

そこに山内がやって来た。
イチゴさんが目が覚めたんだって?
しかしこの異様さに山内はすぐに気が付いた。

山内…。
俺だ、山田だ。
伊藤の身体から戻って来た。
何故かイチゴの身体に戻って来てしまったみたいだ。
えええっ、なんて事だ!
じゃ、山田の身体はいったい誰なんだ!
伊藤のままなのか?
それが…。私になっちゃったの。
山田の身体のイチゴ言った。
あまり山内をこんがらかせる積りは無かったが
頼れるのは山内だけだった。

山田は、これまでの経過を山内に伝えた。
そして、山田と入れ替わってやって来た伊藤の
ことも聞いた。
山田、お前は伊藤のおかげで復活したんだ。
あわやパーフェクトと言うピチィングだったんだ。
みんなお前の登板を楽しみにしているんだぞ。

そうか…。伊藤に感謝しなくちゃいけないなぁ。

しかし問題はこらからだ!
まだまだシーズンは長い。
当然登板もしなければならない…。
登板しないと契約違反で莫大な違約金を取られてしまう。

こうなればイチゴさんに投げてもらうしかない。
え?
私?
私が投げなくちゃいけないの???
無理無理!
絶対無理です!

イチゴはグランドにいた。
取り敢えず秘密の特訓だった。
じゃイチゴさん、準備運動は終わったね。
はい、ランニングもストレッチも完璧です。
イチゴは驚いていた。
いくら走っても走っても疲れないのである。
山田の身体の素晴らしさを改めて感じた。
そして運動するのがこんなに気持ちが良いものだとは思わなかった。
じゃイチゴちゃん、軽く投げて見て!
こうですか?
ヒョイッ
ズバーンッ!
わっ!キャッチャー役の山内が悲鳴を上げた!
凄い!
これは素人の投げ方じゃないぞ!
えへ♪
こう見えても中学時代はソフトボール部のキャプテンだったのよ!
強肩キャッチャーで通ってたんだから〜ウフッ♪
イチゴは得意げに言った。
もうショックは感じられなかった。
イチゴの中の何かが目覚めた感じがした。
あと気を付けるのは、ボークだよ。
まずセットポジションに構えたら身体を動かしたらいけないんだ。
セットポジション…?
小さなイチゴの身体の正志が演って見せた。
なるほど…。
あとキャッチャーとのサイン。
次はカーブを投げてみよう。
次はシンカー
イチゴの特訓は続いた。
しかしイチゴの飲み込みは早かった。
カーブなんて投げたことも無いのに山田の身体が覚えているのね。
言われた通りに投げたら、ちゃんと投げられた。
よし、取り敢えず教えることは、もうないよ
打たれるのは仕方ないから、何も考えずに
ストライクだけ投げてくれ。
打たれても違約金を取られることは無いからね。
登板しないと、とんでもない違約金を取られちゃうんだ。
イチゴちゃん、頼むよ。
打てれても良いから。
打たれて、さっさと引っ込んじゃおう! ネッ♪
イチゴ達は形だけの登板の予定だった。

ついにイチゴが登板する日がやって来た。
わっ中学の時のソフトボール大会の試合とは全然違うわ…。
当たり前だけど…。
イチゴは膝が震えた。
球場の隅で山内とイチゴの身体の正志は祈った。
神様…。
お願いです。
イチゴをお守り下さい。

その頃、天国では…。
神様、また人の魂を入れ替えて遊ばれているんですか?
好い加減にしないと罰が当たりますよ!
おおっガブ、待て待て今ちょうど面白いところなんじゃよ。
神様!
分かった分かった。
この試合が終わったら元に戻しますよ。
戻せば良いんでしょっ!フンッだ!


いよいよイチゴの登板。
イチゴは山内と正志の言葉を思い出し、軽く投げてみた。
ズバーンッ!
バッターの胸元に速球が決まった。
ほよっ♪
結構行けそうだわ。
次はカーブを投げてみましょう。
ぐぐっズバーンッ!
バッターは大きくのけ反りストライク!
意外と楽しいわっ♪
またカーブ!と見せかけて…。
内角に速球を!
見事に三振!
イチゴは女ならではの配球で相手バッターを翻弄した。
すぐに打ち込まれて、ベンチに下がるはずが、五回まで0点に抑え
勝ち投手の権利を得ていた。
結局イチゴは3-0で完封してしまった。
ファンは熱狂した!

正志は思った。
何故自分が勝てなかったのか。
イチゴの投球を見ていると生き生きしていた。
自分も昔はあんな感んじで楽しんで投げていたじゃないか!
伊藤の身体に乗り移った時も、投球が楽しかった。
正志は野球がやりたくてやりたくてたまらなくなった。

神様!
お願いだ!
元の身体に戻して下さい!
正志は心の中で祈った。

天国で見ていた神様とガブ。
ほう、何かをつかんだようじゃのう。
良かろう!
元に戻してあげよう!
充分楽しませてもらったしのう。
神様は杖を振った。

翌朝、正志は目を覚ました。
台所でイチゴが朝食の準備をしていた。
良い香りが漂う。
え?え??
元に戻っている!
イチゴが嬉しそうにこっちを見ている。
ふたりは目を合わせて喜んだ!
そしてイチゴと正志は抱き合った。
俺たち元に戻ったんだね。
うん、イチゴは正志に抱きついて離さなかった。
そして試合でのことなどなど、たくさん話をした。
バッターに対するの気の緊張は堪らなかったわ!
配球を色々考えてとても楽しかった。
とても最高の体験をさせてもらっちゃった。
うん、昨日のイチゴの投球を見て、俺も野球をやりたくてやりたくて堪らなくなった。
これからは俺も頑張るよ!
ふたりの話はつきない。

山田とイチゴはシーズンを終えて、帰国した。
山田は後半大活躍をして
なんと18勝をあげていた。
空港では、伊藤が出迎えていた。

お帰り!
やあ!
山田と伊藤は目と目を合わせて
拳を合わせた!
伊藤は退院した後、チームの柱として大活躍した。
伊藤の活躍も後押ししたのか?
監督の春山が野球殿堂入りを果たした。

ありがとう!
お前のおかげで立ち直りことが出来たよ。
それはこっちのセリフだよ。
イチゴさん、無事で良かった!
伊藤さん、あの時は御免なさいね。
おいおい、俺を忘れてはいないかい?
あ、山内さん!
おの時はお世話になりました。
ははははは
みんな、話は尽きない!
伊藤は来シーズン、ホークスのエースへと成長し
山田も来シーズンは開幕当初から大活躍して
ワールドシリーズ進出へ大きく貢献するのだった。
山田はイチゴを大切にしイチゴは山田を愛した。

神様、もう人の魂を入れ替えて遊ぶのはやめて下さいねえ!
分かっておるわい!
ふふふ…。

今年もまた沢山の選手が最後の望みを賭けてトライアウトを受ける。
その中で、球団に拾ってもらえるのは、本の一握りだ。
しかしトライアウトで拾ってもらえなかった選手も
まだまだ人生は続く
新たな道を目指して生きて行くのである。
人には挫折は付き物である。
それを乗り越えて楽しい人生を歩んでいきたいものである。

終わり
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ネコとトマトくん

みなさん、ご訪問ありがとうございます。
ちょっと一休みして、イラストを描いてみました。

20140118044901385.jpg

今日は役員会と言う名の飲み会です。
美味しい物をたくさん食べて飲んで来たいと思います。
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トライアウト その5

みなさん、ご訪問ありがとうございます。

更なる展開…。
3人の運命は?どうなるんでしょう?


祐司はいつの間にか深い眠りに落ちていた。
祐司は夢の中でもがき苦しんだ!
お前のせいではイチゴがこうなったんだ!
絶対にお前を許さない〜!
お前のせいだ!お前のせいだ!
すまない、許してくれ〜
お願いだ許してくれ〜!
許してくれ〜!
うわああああぁああああ

伊藤は目を覚ました。
はあはあはあ。。。。
夢か…。

しかし様子が違う。。。
ここはどこだ?
どうやら病院のようだ。
しかしイチゴが寝ている病室では無い。
起き上がろうとすると
伊藤さん、伊藤さん!
まだ無理しないで下さい!
看護師が叫んだ。
え?伊藤?
俺のことか?
え??
それに日本語だ!
それじゃ、戻ったのか?
いったいどうなってるんだ?
今まで全てが夢で、俺は睡眠薬を大量に飲んで病院に運ばれてたのか?

割腹のいい医者らしき男がやって来て
伊藤さん、頭の具合は如何ですか?
伊藤は頭を触って見た。
何故だ?頭に包帯を巻かれている。
覚えていないんですか?
あなたは試合中、打球を頭に受けて病院に運ばれたんですよ。
でも、幸い骨にも脳にも異常は認められませんでした。
本当に奇跡としか言いようがありません。

そうか…。
山田は試合中に打球を受けて意識を失い、自分がここに戻って来たんだ。
すると山田はあのイチゴが眠っている病室に戻って行ったんだな。。。
伊藤は自分のせいで、イチゴが昏睡状態になっている病室に戻った山田の事を思った。
きっと驚いているだろうなぁ。
伊藤は自分のせいで、イチゴがあんな事になってしまい
元に戻れた喜びを噛みしめれる状態ではなかった。



山田は目を覚ました。
ここは…。病室だった。
そうか…。試合中に打球を受けてしまったんだった。
飛んだドジをしてしまったなぁ。
山田は打球を受けた時のことを思い出していた。
あれ?
ベット脇に誰か寝ている…?
恐る恐る見てみると…。

ぎゃァァああああああ〜!!!
山田は叫んだ!
驚いた!
ベット脇に自分が寝ていた!
そうだった。
自分は伊藤の身体と入れ替わっているんだった。
しかし何故俺の身体がここにいるんだった?
しかし今までの伊藤の身体とはちょっと違う感じだった。
あれ?なんだか少し変だぞ!

頭を触った。
髪が長い!
胸が膨らんでいる。
股間を…。
あるはずのものが無い!
きゃぁぁああ。
俺は誰なんだ?

するとそばで寝ていた俺も起きた。
俺も自分を見て、叫び声を上げた!

きゃぁぁああ!!!!!!!!

なんで私が?そこにいるの?
ど太い俺の声がこだました。

俺と自分は顔を見渡した。
いったい俺は誰になっているんだ?


イチゴは長い昏睡状態から目を覚ました。
隣で大声がしていた。
ふにゃふにゃ…。
誰なの?
何故かベットの脇でうずくまって寝ていた。
騒いでいる方を見ると女の子が何だかパニックになっていた。
どうしたの?
と見てみると…。
なんと自分がギャーギャー騒いでいる??
イチゴはこれ以上ない大声で叫んだ!
きゃぁぁああ!!!!!!!!
しかも今まで出したこともないド太い声だった!
私は私と目が合った。
めまいがしそうなほどのショックだった。

ふたりは一緒に鏡を探した。
そこには俺とイチゴが写っていた。
しかし問題は俺がイチゴなのである!
20140117191917100.jpg


飛んでもない展開に!
はたしてどうなって行くのだ? お
俺は?イチゴは?

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トライアウト その4

みなさん、ご愛読ありがとうございます。
イチゴを抱きしめてしまった祐司!
ふたりはどうなるのでしょう?

祐司はイチゴを抱きしめた。
初めてイチゴを見た時から、祐司は胸がときめいていた。
祐司はこのままイチゴを…。
祐司の心は格闘した。
しかし自分の身体にはあいつが…山田が宿っているんだ。
祐司はやっとの思いで、イチゴから離れた。
そして、イチゴに打ち明ける決心をした。

良いかいイチゴさん、驚かずに聞いて欲しい。
え?何…?
やっぱり嫌いになっちゃったの?
他に好きな人が出来たの?
いや、違うんだ!
実は俺は山田じゃ無いんだ。
おれは伊藤祐司だ。
え?伊藤って、あの伊藤祐司??
バカなこと言わないで!
どこが伊藤祐司なのよ!
どこをどう見たって、山田正志じゃない!
祐司は取り乱すイチゴをじっと見つめていた。
そしてイチゴが少し落ち着きを取り戻して来た時に話し始めた。

実は俺は、伊藤祐司で、球団から戦力外通告を受けて、トライアウトにも
失敗し、睡眠薬を多量に飲んで自殺を図ったんだ。
そして長い眠りから目が覚めると山田になっていたんだ。
ウソよ!
伊藤さんって、伊藤祐司は日本でソフトバンクに入ったて聞いたわ。
それが、山田だよ。
ウソよ!
そんなデタラメ私が信じる訳ないじゃないの!
いい加減にして頂戴!
イチゴは、泣きながら飛び出して行った。
酷い!
嫌いになったのなら、正直に言われた方が楽だわ!
あんな嘘をつかれるなんて…。
祐司は、イチゴを追いかけた。
イチゴが道に飛び出した時、そこにトラックが!
あっ!イチゴー!
キューッドン!
鈍い音がした。

あーっ!イチゴー!
見るとイチゴが倒れていた!
イチゴ!
大丈夫か?
イチゴー!
イチゴは祐司の声を遠くに聞きながら意識が途絶えた。
救急車!
救急車を呼んでくれ!

イチゴは病院に運ばれた。
意識不明の絶対安静だった。
頼む、生きてくれ!
頼む…。
祐司は神に祈った。

正志は一軍のマウンドに上がった。
チームは首位争いをしていた。
今日は同率首位のライオンズとの対戦だ。
正志は先発を任された。
ズバーンッ!ズバーンッ!
あの細い身体から、どうやればあんな豪速球が生まれるんだ?
伊藤はそれまで140キロそこそこのスピードだった。
それが150キロに迫ろうかとしていた。
快調に飛ばす正志!
一回二回と三者凡退に退けていた。

監督、伊藤の奴絶好調ですね。
ああ、本当に拾いモンだったぜ。
なんであいつをクビにしたんだろう?

伊藤は三回も四回も0点に抑えていた。
久々に蘇る自信。
思えば、メジャーに渡って、本当の自分のピッチングが出来なかった。
結果を残さなければ、結果を残さなければとそればっかりで
プレッシャーに押しつぶされていた。
2年目は球筋も読まれてしまい、本当に死にたい気分だった。
本当はあの夜、死んでも構わないと多めに睡眠薬を飲んだんだ。
俺も伊藤の事を笑う資格は無い。

六回バッターはトライアウトで祐司からホームランを打って
ライオンズに入った日山だ。
そんな事は知らない正志!
正志にしては、迂闊な甘い球だった。
カキーン痛烈なライナーが正志を直撃した!
マウンドに蹲る正志!

伊藤!大丈夫か?
アタマに当たったぞ!
球場は騒然とした。


祐司はイチゴに付きっ切りだった。
まだ意識が戻らないイチゴ。
おい、お前寝ていないんだろう?
山内がやって来た。
まさかこんなことになるなんて…。
俺のせいだ。
山田になんて言えば、良いんだ…。
お前のせいじゃ無いよ。
俺がちゃんと説明していなかったのがいけなかったんだ。
許してくれ…。
お前も無理しないでくれ。
山内はそう言って、立ち去った。
祐司はイチゴの顔をじっと見ていた。
綺麗な顔のまんまだ。
奇跡的にイチゴの身体は無事だった。
しかし事故のショックからか?
それとも頭を打っているのかイチゴの意識は戻らない。
まだまだ詳しい精密検査が必要との事だった。
祐司はイチゴのそばで、いつの間にか深い眠りに落ちていった。

思いもよらない展開。
イチゴは無事なのか?
正志は…?

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トライアウト その3

みなさん、ご訪問ありがとうございます。
好評のトライアウト
なんとあの祐ちゃんとマーくんが入れ替わってしまうと言う
とんでもないお話です。

入れ替わった伊藤の身体でどう言う展開になって行くのでしょうね。

ヤフオクドーム、しかし2軍は西戸崎のグランドで練習だった。
正志は、そこでテストされることになった。

よう祐ちゃん、来てくれたな。
はい、よろしくお願いします。
よし早速着替えてもらおうか?
分かりました。
いきなりテストか…。
まだこいつの身体に慣れとらんのになあ…。
まぁ、そんな泣き言言っとられんな。
あいつはメジャーで活躍したんやさかい、俺も負けとられんな。

よし、充分身体を解してくれよ。
正志は小一時間身体を動かして、軽くウォーミングアップをした。
どれ、どれ位の球がほうれるんかな?
正志は軽く投げ始めた。
バシッ!バシッ!
結構シャープな球が行くな。

ほい、いつでも良いですよ。
そうか?
じや松外、お前行け。
イキナリ元主砲の松外である。
松外が三冠王を取ったのは、正志も記憶に残っている。
いきなりごっつい相手やな…。
ほな!行くで!
ズバーンッ!
初球、ど真ん中に速球!
おおっ、大胆な攻めやな。
祐ちゃんは、技巧派と思っとたけど、なんか吹っ切れたかんじやな。
次は内角にストレート!
最後は外角低めに速い球。
全てストレートだった。
なんだか生き生きしていますね。
広報の田坂が言った。
んー、まだまだや!
次、中森!
ホークスの若手のポープ中森の登場だ。
今シーズン活躍して、1番のポジションを
奪い取った、絶好調の中森だ。
中森に対しても、初球ど真ん中のストレート!
気迫がこもる投球だった。
中森は正志の気迫に押される形で内野ゴロに倒れた。
やるな!
次は4番候補の松駄だ。
これまた初球、ど真ん中のストレート!
打てるもんなら打ってみろ!
と言う気迫が伝わって来る。

良し、もう良い!
監督の春山が言った。
伊藤くん、合格だ。
ようこそ、ホークスへ。
え?ホンマでっか?


なにより伊藤の気迫を春山は買った。
監督、いきなり決めて大丈夫ですか?
もっとテストしたほうが…。
ピッチャーに取って、一番大事なものは、
速い球や技術じゃない!
打者に向かう気迫だ!
俺はあいつの気迫に賭けてみるよ。
こうして伊藤のホークス入りが決まった。



祐司は興奮さめぬまま家に帰った。
山田の新居にである。
当然、イチゴと2人きり…。
この場合、どうすれば良いのだろう?
貴方、今日はナイスピッチング!
野球選手は1年の半分はロードに出て、家を留守にする。
奥さんにとっては、一緒にいるのは貴重な時間なのだ。
イチゴは甘えて来た。
ねぇ〜
顔が赤くなる祐司…。
そこへ山内がやって来て、祐司を連れ去って行った。
奥さん、すみません。
大事なミーティングがありますので…。
山内は山田からくれぐれも伊藤とイチゴを一緒にさせるなと言われていた。
当然と言えば当然だある。
可哀想なイチゴであった。


早速記者会見が行われた。
伊藤祐司 ホークス入り!
このニュースはあっと言う間に日本全国、いやアメリカの祐司の耳にも入った。
祐司は、山田が祐司の身体に入っていることを聞かされていた。
そうか…。
さすが山田だな、俺がどんなに頑張ってもトライアウトでさえ
上手く行かなかった物をあっさりホークス入りを決めやがって…。
何を言ってるんだ。
その山田でさえ、なかなか通用しなかったメジャーであんなピッチングを
披露したのに、お前ももっと自信を持てよ!
山内が上機嫌で話した。
裕司も少しずつ、今の環境に慣れ始めていた。
自分の身体に山田が入っている。
全く不思議だった
そんなドラマを見たことはあるが、まさか自分の身に起こるとは夢にも思っていなかった。

正志は2軍戦に登板した。
監督の春山も観戦に来ていた。
相手は古巣のファイターズ。
因縁の対決だが、正志には関係なかった。
正志は構わずストレートを
投げ込んだ!
ズッバーン!
ズッバーン!
戸惑ったのは、ファイターズの選手達である。
つい最近まで、2軍で一緒にやって来ていたのである。
伊藤は故障して、肩をかばうフォームに修正していた。
しかしそれが伊藤の良さを殺していた。
しかし今日は肩をかばうどころか、お構いなしに全力で気迫のこもった球を投げて来る。
ランナーを出してからは特に凄かった。
7回を投げて無得点に抑えていた。
ランナーを出しても得点を与えない、まるで山田みたいだな。
監督の春山は唸った。
よし、早速一軍に上げよう!
こうして伊藤は1軍のマウンドに戻って来た。


海の向こうでは祐司が2勝目を挙げていた。
メディアは山田の頭脳的なピッチングを賞賛していた。
ただイチゴは不満だった。
ホームにいるのに全然一緒にいられない。
旦那が勝ち星を挙げるのは嬉しい。
でも。。。

試合が終わりロッカーから戻ってくる祐司。
イチゴは泣きながら山田に抱きついた。
ねえ、私の事が嫌いになったの?
ねえ…。
お願い…。答えて…。
裕司は戸惑った。
頼みの山内はいない。
祐司はイチゴを抱きしめた。
イチゴは涙が止まらなかった。

果たしてふたりはどうなるのか?

次回につづく
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イラスト

みなさん、ご訪問ありがとうございます。
ちょっと忙しく更新出来ていませんでしたので
イラストをアップします。

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2014011322293309b.jpg


連休になりますので、頑張って更新したいと思います。
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トライアウト その2

祐司は胸が踊った。
山田としてではあるが、憧れのメジャーで投げられるのだ。
まだ、この不可思議な状態には慣れていないが、おそらく
夢の中みたいなものだろう。
そうとでも考えないと説明が付かない。
明日になれば、自分のベットで目が覚めるのかも知れない。
いや、死ぬつもりで睡眠薬を多量に飲んだから、天国に行く前に
神様がご褒美をくれているのかも知れない。
兎に角、この夢のようなチャンスを楽しもう。

祐司はブルペンで投げて見た。
ズッバーン!!
軽く投げているのにこの威力!
凄い球威だ。
祐司は、今までこんな凄い球を投げたことが無かった。
山田、お前は本当に恵まれていたんだな。
これならどんな打者だって打ち取れる。

さあ、試合開始だ。
相手はニューヨークヤンキース。
相手にとって不足はない。
球場の陰では山内が祈るようにこっちを見ていた。
1番イタロー。
言わずと知れたイタローだ。

ブーブーブー

キョウノセンパツハ、サイキンウチコマレテイル ヤマダ
カイジョウハブーイングガオコッテイマス

祐司は投げた。
自分の頭脳的ピッチングに山田の球威があれば
絶対に打たれない!
速い球で内角を突き、次に外角低め
そして最後はスローカーブ。
イタローは全くタイミングが合わず三振。

球場にどよめきが起きる。
今までと違った山田の配球。
なんと7回までパーフェクトピッチング。
これが今まで、出ては打たれ、出ては打たれていたピッチャーだろうか?
結局8回に1本ヒットを打たれたものの1安打完封。
球場は沸き返った。
試合が終わると山内が抱きついて来た。

メディアは山田を取り上げた。
昨シーズンは鳴り物入りで乗り込んだ割には、4勝9敗。
ファンは失望した
おまけに今シーズンは勝ち星無しの4連敗。
相手打者に完璧に配球を読まれていた。
ところが今日は名門ヤンキーズ相手に1安打完封。
その1安打も、ボテボテの当り損ないの内安打。
あわやパーフェクトのピッチング!

山内は泣きながら叫んだ!
ブラボー!ブラボー!

祐司は人生で最高の思いだった。
祐司はついにちょっと前に人生を悲観して、睡眠薬自殺を試みたのであった。
人生は、まだまだ色んな可能性があるんだ。
俺はなんてバカなことをしたんだ。
きっとこの山田も悩み抜いていたんだんだろう。
山田のベット脇にあった睡眠薬を思い出していた。

その時、あどけなく可愛い少女が寄り添って来た。
山田の新婚の奥さん、イチゴである。
イチゴは売れないアイドルを経て、おバカタレントとして
ブレークした。
しかし実はしっかりした献身的な少女であった。
山田はその純粋なイチゴの心に惹かれた。
そんなイチゴが寄り添い、祐司は頬を紅く染めた。


山田は目が覚めた。
ううう…。
ここは何処だ?
全く見知らぬ部屋だった。
山田は霞んだ記憶を探り必死に記憶を辿っていた。
そうだ、俺は試合で負けが続き、眠れない夜が続いて
やけになって睡眠薬をがぶ飲みしたのであった。
俺は死んだのか?
いや、間違いなく生きている。
しかしなんだか変である。
身体が妙に軽い。
山田は鏡を見て、驚愕した。
そこには見慣れた顔があった。
しかしそれは山田ではない。
お、お前は伊藤?
え?いや俺が伊藤??
いったいどうなっているんだ?

山田は伊藤が戦力外になり、トライアウトを受けたが駄目だったと
風の頼りで聞いていた。
そうか、あいつも悩んでいたんだな。
しかし何故俺が伊藤になっているんだ。
そこには伊藤の遺書があった。

遺書
私は高校大学と恵まれた野球人生を送って来ました。
プロ野球に入ってもそれは続くと思っていました。
それは突然やって来ました。
肩の激痛。
私はリハビリに努めました。
しかしリハビリは思うように行かず
また長期離脱で焦り、完治してなくても状態が改善すれば
復帰し、また痛めると言う状態でした。
やっと完治し、これからだと言う時に解雇されてしまいました。
望みのトライアウトも自分には手応えがありましたが
採用にはなりませんでした。
もう生きる希望がありません。
先立つ不孝をお許し下さい。

伊藤祐司

なんてバカな奴なんだ!
山田は憤慨した。
これくらいの挫折で自殺なんかしやがって!
しかし何故俺が伊藤の身体になってしまったんだ?
山田はマネージャーの山内に電話した。


山内は感激していた。
あれだけ打ち込まれていた山田が、生まれ変わったようなピッチング!
あわやパーフェクトと言う出来だった。
山内は山田の復活に酔いしれていた。
その時、山内の携帯が鳴った。

もしもし俺だ、山田だ!
え?
山田はあそこにいるぞ。
そいつは俺じゃない。いや、本物の山田じゃない。
おそらく、そいつの中身は伊藤だ。
え?じゃあの話は本当だったのか?
山内は蒼ざめた。

テレビをつけると山田の活躍が報じられていた。
クソッあいつやってくれたな。
ふふふ…。
伊藤にしてやられたと、思わず笑みがこぼれた。

その時、伊藤の携帯が鳴った。
はい、山田、いや伊藤です。
え?ソフトバンクさんが…?
ええ、トライアウトでは良いところもあったので
もう一度テストしてみたい。
一度福岡に来て頂けませんか?
ソフトバンクとしては、人気者の伊藤が入れば、興行的にも
話題になる。
上手く行けば儲けもんと言うくらいのところだった。

あいつがやってくれたんだ。
今度は俺の番だぜ!
あいつは考え過ぎなんだ!
もっと思い切りに行かなきゃ、通用しないぜ!
正志は福岡に乗り込んだ。

福岡に乗り込む正志。
果たして、伊藤の身体で通用するのか?

次回につづく
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待望の新連載「トライアウト」その2がアップされました。↓

トライアウト

彼はマウンドに立っていた。
トライアウト。
クビになった野球選手達が拾ってもらえる球団を求めて
テストを受ける場所だ。

彼は甲子園の優勝投手だった。
スマイル王子として人気も出た。
決勝戦では怪物と称される北海道、北の国高校の山田正志に投げ勝った。
伊藤祐司。
プロ入りした山田を尻目に大学進学。
大学日本一の栄冠をぶら下げ、ドラフト1位でプロ入り。
先にプロ入りした山田は、高卒1年目から活躍し、伊藤が入団した時は
エースの座を掴んでいた。

ついに祐ちゃんプロ入り。
マーくん祐ちゃんの対決再び!
マスコミは盛り上がった。

山田は、伊藤の入団に刺激されたのか、グングン飛ばした。
伊藤もまだまだプロの身体にはなっていなかったが
そこそこの勝ち星を上げた。
2年目には祐ちゃん人気も手伝って開幕投手に抜擢され
見事勝ち星を上げた。

ここまでは順調だった。
オールスターにも選ばれ、意気揚々だった。
しかしその時だった。
肩に激痛が…。
オールスターも辞退、リハビリに努めた。
元々負担の少ない綺麗なフォームの伊藤。
しかし肩をかばえば肘を痛め、なかなか回復しない。
長期離脱を余儀無くされる。
勝ち星を重ねる山田。
肩の故障で戦線離脱の伊藤。
マスコミも初めは、山田と伊藤を比較していたが
最近は伊藤の名前を取り上げるマスコミもいなくなった。
ゴールデンルーキーは毎年毎年入ってくる。
今年は二刀流の新人選手の話題、そのライバルの甲子園の星の投手の
話題で持ち上がった。

またそのゴールデンルーキー達の活躍でさえ、霞む山田の活躍。
なんと開幕24連勝!
日本シリーズをも制し、来季はメジャーに挑戦か!
と噂されていた。

念入りなリハビリにより、ようやく痛みが取れた伊藤。
これからはより肩に負担の少ないフォームに修正。
2軍で調整する伊藤。
しかし2軍戦での登板でさえ、結果を残せない。
投げても投げても滅多打ち。
人気者の伊藤、球団としても彼を使いたいが打ち込まれる。
球団も前年度リーグ優勝を果たしているのに最下位に沈んだ。

山田はポスティングシステムと言うシステムを使って
メジャーに進んだ。
高額の契約金。
山田は意気揚々と海を渡って行った。

伊藤は依然として調子が上がらない。
次の年も殆ど1軍に上がれないまま
ついに戦力外通告を受けた。

伊藤は引退を考えたが、やっと肩の痛みも完全に癒えた。
さあ、これからだと言う時に戦力外通告。
このままでは終わられなかった。
肩の調子も今までになく調子が良い。
伊藤はトライアウトに賭けた。
もちろん自信がある。
肩さえ治れば、絶対に大丈夫だと。

いよいよトライアウト当日を迎えた。

トライアウト当日。
伊藤は周りを見渡した。
つい最近まで活躍していた選手もいる。
「日山、なんであの人がいるんだ? 」
某球団で4番を打っていて、天才と言われていた男だ。
伊藤はこの世界の厳しさを改めて知った。

ついに伊藤の登板。
ズッバーン!ズッバーン!
「よし、球は走っている。 行けるぞ! 」
打者6人に対戦。
1イニング目、三者三振!
見事なスタートだ。
各スカウト陣も唸った。
2イニング目。
三振!次の打者も三振!
伊藤は復活を確信した。
次の打者はあの日山だった。
ツーストライクと追い込み、最後の決め球。
1番自信のあるシンカーを投げ込んだ!
「よし決まりだ! 」
カキーン!
打球は外野フェンスを超えた。

伊藤は球団からの連絡を待った。
きっと来るはずだ。
伊藤は待った。
電話のそばから離れず、何日も待った。
しかし連絡が来ることはなかった。

山田はメジャーのマウンドに上がっていた。
期待されて、高額の契約金と連勝記録携えて、メジャーに乗り込んだ。
力で抑え込む山田のピッチング。
特にピンチになってからの山田のピッチングは凄かった。
しかしランナーを溜めてから、いとも簡単に打たれた。
1年目は4勝止まり、負けの数は勝ち星の倍以上だった。
2年目も山田は苦戦していた。
打ち込まれる日が続いた。

トライアウトでさえも、拾ってもらえなかった伊藤は
もはや生きる望みを失っていた。
就職する訳でも無く、ただボンヤリする日々が続いていた。
そしてついに覚悟を決めていた。

山田の苦戦は伊藤の耳にも届いていた。
「バカな奴だなぁ。
あれだけの球を持っているんだから、もっとアタマを使って
投げれば良いんだよ。
ただただ速い球だけを投げていたら、そりゃ打たれるよなぁ。。。
なんたって、あっちはこっちと違ってパワーヒッターばっかりなんだから
俺だったらなぁ。。。
まあ、俺には関係ないことだけど。。 」
伊藤はありったけの睡眠薬を呑み込んだ。

山田は今日も打ち込まれていた。
山田はすっかり自信を失っていた。
眠れない夜が続いていた。
この日は何時もの倍以上の睡眠薬を口にした。
「日本に帰りたい。」
彼の頬を涙が流れた。


伊藤は長い長い眠りから目が覚めた。
「ここは、何処だ…? 」

そうか、俺は大量の睡眠薬を飲んだんだった。
死に切れなかったのか?
それとも天国なのか?

その時、ノックの音がして、ドアが開いた。
見知らぬ男が何か言っている。
「山田、大丈夫か?
随分うなされていたようだけど。 」
なに?山田?
俺は伊藤だぞ!
男はまだ何か言っているが、頭がボーッとして、よく聞こえない。
伊藤は顔を洗うため洗面所へ。
しかし洗面所の場所が分からない。
「あれ? 」
なんとか洗面所にたどり着くと、伊藤は人生で1番の驚きを体験した。

「あれ?山田、何してんだ?
なんで山田がここにいるんだ? 」

その山田が自分だと気付くまで、どれだけの時間がかかっただろう。
伊藤は声を失った。
男が寄って来た。
全く知らない男だった。
男も異変に気付いたようで、「山田…大丈夫か? 」

男は山田のマネージャー山内だった。
伊藤はまだパニックになっていた。
「山田、落ち着け!
良いか?俺が誰だか分かるか? 」
首を振る伊藤。
「ハァ…。」山内は、溜息を突いた。
最近、負けが混んでいてかなり参ってはいたが。。。
そして山内は睡眠薬の瓶を見つけた。
お前、睡眠薬を飲んだのか?
うなずく伊藤。

少しずつ事態を把握して来た。
伊藤はすがる思いで、山内に事態を話した。
山内は信じられなかった。
「またまた〜俺をからかってどうするんだよ。 」
山内は鼻で笑った。

「と言うと、お前はあの伊藤だと言うのか?
じゃ、山田はどうした? 」
「俺にも解らない。
今起きたら、山田になっていたんだ。 」
「そうかそうか、解った。 俺に任せておけ。
俺はお前のマネージャーの山内だ。 」

山内はまだ信じていなかった。
山田がノイローゼで少し頭が可笑しくなったんだと思っていた。
ここは逆らわず、話を合わせておこう。

しかし困った事になった。
こっちの世界では契約が全てだった。
ここでチームを
離れることになったら、莫大な違約金を取られてしまう。
ここは話を合わせて、何とか山田に頑張ってもらわないといけない。

伊藤は山内の巧みな誘導により、山田として試合に出ることになった。


さてさて、この後の展開はどうなって行くのでしょう?


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密室の部屋 その2

マリーの例の力。
マリーには特殊能力が備わっていた。
人の心が読めるのだった。
そして最近では、相手の意識の中に入って行くと言う
能力をつけていた。

マリーは、念じサブの意識の中に入って行った。

サブは律子を見ていた。
いつもいつも律子を見ていた。
仕事中もサブは律子を思っていた。
ある日、律子を遠くから見つめていると、高級スポーツカーが律子を迎えに来た。
嬉しそうな律子。
サブは哀しい気持ちになった。
その日は、呑めない酒をあおった。
呑めない酒を飲んで、酔いつぶれるサブ。
這うように歩いているサブにそっと優しく手を貸してくれた人。
何と律子だった。
サブちゃん、どうしたの?
そんなんに酔って…。
律子さん、律子さん。。。
俺。。。
律子さんの事が好きっす。
そう、ありがとう。
ありがとう。サブちゃん。
律子は泣いていた。

サブはどうやって帰ったのだろう?
気が付くとアパートで寝ていた。
昨夜の律子さんは夢だったのだろうか?

その夜、律子は自殺していた。
サブは泣いた。

そして自殺の原因が平尾昌治と言う男だと分かった。
サブはあの日の律子の涙を忘れない。

サブは平尾昌治のマンションの壁を登った。
特殊な道具を使い軽やかに登って行くサブ。


最上階まで上がり、平尾の部屋を確認。
サブは特殊な工具を取り出し、窓枠を外した。
ビルの建設に携わるサブはビルの構造を熟知していた。
平尾はサブの侵入に全く気付いていない。

平尾はシャワーを浴び、ブランデーをロックであおった。
その時、ガタンッと物音が…。
不審に思い立ち上がる平尾。
その後ろにはサブの姿が!
平尾が振り向いたその時だった。



サブは窓枠を元に戻し、特殊道具を使って壁を降りた。
素早い犯行であった。
意識に潜入したマリーでさえ、驚いていた。
こんな事が出来るなんて…。

サブは不思議な体験をした。
平尾を殺害した時の記憶を蒸し返されたような気分だった。
誰かが自分の記憶の中に入って来たような不思議な感覚だった。

記憶の潜入から戻ったマリーは、ワタやんに報告した。
そうか早速検証させよう。

サブは平尾を殺害したことを後悔していない。
これで律子の無念が少しでも晴れるのなら本望だった。
律子のいない世に中に未練はなかった。
しかしこの胸騒ぎはなんだろう?

マリーとワタやんは、逮捕状を持って、サブのアパートに向かった。
よし、行くぞ!
しかしもう、そこにはサブの姿は無かった。

サブは北国行きの汽車に乗っていた。
生まれ故郷で死ぬつもりだった。

青森弘前で汽車を降りた。
雪が舞っている。

当てもなくさまようサブ。
そこでサブは少女と出会うった。
道を渡れずに立ち往生している少女。
どうしたの?
何気に声をかけると白い杖をついていた。
私目が見えないの。。。
そう、僕が一緒に歩いてあげるよ。
ありがとう!
助かっちゃた。
まだ慣れてなくて…。
ベーチェット病とか言って、急に見えなくなる病気らしいの。
そう、僕が君の目になってあげるよ。
え?そんな悪いよ。
ははは、どうせ暇なんだよ。
サブは久しぶりに、明るい気持ちになった。
ありがとう。
ここが私の家なの。
ねえ、迷惑でなかったら上がって行ってよ。
ばーちゃん、ただいま。
少女は祖母と2人暮らしだった。
サブは少女と暮らし始めた。
まさかこんな風になるなんて…。

律子のこと、平尾の殺害。
何だか遠い昔の出来事のような気がした。

サブはいつものように少女と一緒に歩いていた。
たわいもない会話はサブに心の安らぎを与えてくれた。
ねえ、ずっと一緒にいてくれる?
ああ、良いよ。
そうだ、このままこの子と一緒に暮らして行こう。


しかし、その道の向こうにマリーとワタやんの姿があった。

終わり

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密室の部屋

みなさん、ご訪問ありがとうございます。
のんびりお正月。



お正月も二日目、明日は仕事。
少しでも明日の準備しておかないといけないのに
のんびりゴロゴロ…。

TVで嵐の大野くん主演の密室事件のドラマを見ていた。
ふふふ…。
勘太も密室トリックに挑戦だぁ〜♪
って、そんなに簡単に書けるわけないじゃない。。。


男は死んでいた。
中からは鍵がかかっていた。
そこは密室だった。
死亡時刻は夜中の1時。


亡くなっていたのは資産家の息子、平尾昌治
彼は交流が派手で、次から次に女を変えていた。
捜査線上ひとりの男が浮かび上がった。

木村拓夫。
彼の妹は平尾と交際し、捨てられて自殺した。
彼は平尾を恨んでいた。
しかし彼にはアリバイがあった。
犯行推定時刻、彼は友人とカラオケBOXにいた。

捜査は難航した。
事件は特殊科学捜査研究所に回ってきた。

マリー、また難事件が回って来たぞ!
全く、難事件ばかりがこっちに回って来やがって。
ワタやんはため息をついた。

仕方ありませんよ。
そのための捜査機関なんですから、ここは。
マリーはついだお茶を渡しながら、ワタやんに言った。

それじゃ、現場に行って見るか?
ハイ。

マリーがこの特殊科学捜査研究所に入って、2年の歳月が流れていた。
その間、マリーは幾つもの難事件を解決していた。

ここが犯行現場ですか?
そして、ここに倒れていたんですね。

そこは平尾の自宅のマンション。
高級マンションの最上階だった。
セキュリティも万全だった。
もちろん防犯カメラには犯人らしき人物は映っていない。

犯人はどうやって部屋に入ったんだろう?

マリーは容疑者の木村に会いに行った。
そこはビルの工事現場だった。
すみません。
木村さんはどちらにいらっしゃいますか?
マリーは現場事務所で聞いた。
ああ、木村なら、ほら、あそこのビルの一番上にいるよ。
ヒェ〜、あんな高いビルの上ですか?
ハイ、マリーは現場監督からヘルメットを渡された。
えーっ、私高所恐怖症なんですよ。
絶対ムリムリ〜。

ワタやんとマリーは、ヘルメットを被って工事中のビルの最上階に登って行った。
また警察かいの?
こんなとこまで来てからに!
もう話すことは全部話して、もう話すことは何もないで!
ワシは奴を憎んでいるけど、ワシは奴を殺してないで!
犯人はワシやないで!
他を探してくれや!

彼の目には涙が浮かんでいた。
なあサブ、俺はあの日、みんなと飲んでカラオケに行っとったよな。

はあ…。
サブと呼ばれた男は曖昧に返事をしてその場を去った。
マリーはサブとすれ違った瞬間なんとも言えない感覚にとらわれ
振り返った。
サブは逃げるように、そこから立ち去って行った。

マリーの目が光った。

サブ、北山三郎は木村を兄のように慕っていた。
木村は身寄りのない三郎を可愛がってくれた。
そして木村の妹の律子にほのかな恋心を抱いていた。
律子は優しかった。

お兄ちゃん、お弁当忘れてるよ。
はい、サブちゃんの分もね。

え?俺にも良いんすか?
ふふふ…余っちゃったからね。
良かったらサブちゃんも食べてね。

こら律子!
初心なサブをからかうんじゃないぞ!
エヘッ♪

そんな律子が死んだ。
金持ちの男に騙されて死んだ。

木村は怒り狂った!
木村の荒れようは凄かった。
仲間内が抑えるのが大変だった。

木村の荒れよう…。
優しかった律子の姿が思い浮かぶ。
サブは男に殺意を抱いた。
自分が復習してやると心に誓った。

サブは平尾昌治について、徹底的に調べた。
調べれば調べるほど、平尾は酷いやつだった。
サブはこう言う探偵のような仕事に自分がこんなに向いているとは驚きだった。
部屋を突き止め、帰宅時間も把握していた。

その日、サブはカラオケに行く木村達と離れ、平尾のマンションに向かった。
サブはマンションの壁を登った。


マリーはサブを張った。
サブの行動は規律的だった。
現場とアパートの往復だけだった。

サブは部屋に戻ると律子の写真に手を合わせた。
律子の墓はまだ無い。

ワタやん、やっぱりこのサブが星だと思うんですが…。
そうだな、しかし足を残してないからな。
防犯カメラにも映って無いし、指紋も検出されていません。
おまけに凶器も見つかっていない。
奴はどうやって犯行を行ったんやろ?
それなんですよね。

マリー、例の力を使ってくれないか?
はい、仕方ありませんね。
分かりました。

マリーの例の力とは…?
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謹賀新年

みなさん、明けましておめでとうございます。

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イラスト描いたり
最近は調子に乗って小説家気取りで
物語も書いたりしています。

小学1年生の時、高野のぼる君と言う絵の上手い子がいた。
僕はその子の絵の虜になり
一緒に漫画を描き始めた。
ウルトラマンや川崎のぼるのアニマルワンとか
描いていました。
それからもずっと漫画を描いていた。

中学に入り、田浦君と言うこれまた絵の上手い子と意気投合。
一緒に漫画を描いた。
あるクラスの役員を決めるとき
その田浦くんともう1人の子と投票になった。
田浦くんは役員になりたくなかった。
手を上げて、多数決で決める。
田浦くんの時、クラスのほとんど全員が手をあげた。
僕もつられて手をあげた。

それ以来、僕を裏切り者と言って口をきかなくなった。
残念だけど仕方が無い。
その後に話すようになって、一緒に遊ぶようにもなったけど
前みたいに仲良くなることはなかった。

高校に入って、大滝くんと言う頭の良い奴と仲良くなった。
これが意外と絵が上手くて、一緒に野球漫画を描いた。
自分達が登場して、お互いにチームが戦うと言う漫画でした。
彼はその後、京都の立命館に行って、学校の先生になりました。

僕は一浪して三流大学に行った。
学生時代、彼の下宿先に遊びに行った。
ウィスキー「ホワイト」を飲み干し
ラーメンが食べたくなったと言って
天下一とか言うラーメン屋さんに夜中、30分くらい歩いて
食べに行った。

大学では、軽音楽部に入った。
音楽と言うものは才能が無いと全く惨めなものである。
いや、才能のせいにしているが全くもって、今思えば
努力不足だった。
軽音楽部では、あまり楽しいとは言えなかったが
楽しい仲間とも巡り会えた。
なかでも藤田と言う男。
鹿児島出身だった。
鹿児島の言葉を喋っていたらバカにされると
同じ下宿の奴の言葉を真似して、言葉を覚えた。
しかし、その下宿の奴は大分出身で、藤田は変な大分弁を喋っていた。

北九州洞海湾で船の荷物の検査をするバイトをした時
待合室に碁盤があった。
小さい時から、父に囲碁を教えられていた勘太さん。
あ、碁盤がある。と言うと
え?お前も碁を打つと?
と言うことになり、その藤田と毎日碁を打った。

軽音楽部では、ロック、フォーク、ハワイアン
ウエスタンと分かれていた。
藤田は、楽器はそれほど上手いわけではなかった。
ギターを少し弾けるといったくらいで、勘太と
似たようなものだった。
それでどこに入るか?
ロックか?ウエスタンか?
どこでも良いですよ。と言った感じだった。
結局、ひとの良さそうな先輩がいると言う事で彼は
ウエスタンに入った。
楽器も何でも良いですよ。
と言っていたら、ベースを持たされて、黙々と練習していた。
その後、ドラムに変更させられ、今度は黙々とドラムの練習を
していた。
もちろんドラムもベースも初めてである。
けして音楽の才能がある訳ではない。
歌もけして上手くない。
それでも黙々とスティックを叩いていた。

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ドラムの練習でスティックを振る藤田

今思えば、勘太は音楽の才能も無いのに軽音楽部とかに
入って、全然面白くなかったと言っている。
その前に努力したのだろうか?

藤田は黙々と努力していた。
ドラムも叩けるようになり、それなりに役割を果たしていた。

フォークに入った勘太はフォークのグループでベースを持たされた。
でも、結局マスター出来ずに、ベースは嫌いだとか言っていた。
それで部活とは別にグループを作った。

大学に入ると女の子ばかりが頭の中を占めていた。
先輩からディスコに連れて行ってもらいハマった。
そこで彼女も出来た。
数人の子と付き合ったが長続きはしなかった。

大学に入って、喫茶店のバイトをした。
高校の時から、喫茶店でバイトするのに憧れていた。
でも、思ったイメージとは違い、じっと立っているのは
辛くあまり楽しくはなかった。

その後、船の荷物の検査をするバイトがあると聞き。
そのバイトを始めた。
一晩オールナイトで働く。
働くと言っても、することは何もない。
じっと船の荷物を積み込むのを見てるだけだった。
夜の海を見て、ただただボーッとしているだけだった。

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それで1万円前後もらった。
ある日、そのバイト先から下宿先に戻る途中、雨が降って来て
近くのパチンコ屋に避難。
一晩バイトしててもらったお金が、ほんの30分くらいで無くなってしまい。
呆然とパチンコ店を出る勘太だった。
その後、後輩がパチンコ店でバイトして、勘太が行くと少しサービスしててくれた。
こっそり羽が開くところに玉を入れてくれた。

新年を迎え、なんとなく昔を思い出す勘太だった。
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勘太全集

目次

色々な物語。
ちょっと不思議なファンタジーな世界を描いています。
楽しんで戴けたら幸いです。
まだ作成途中ですがお楽しみ下さい。

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待望の最新作!

トライアウト

人気野球選手の苦悩。甲子園で人気者の二人のスター。
ふたりの活躍は明暗を分ける。
故障に悩まされ、ついに戦力外通告を受ける祐司。そしてトライアウトへ。
開幕無傷の24連連勝を手土産にメジャーへ移籍した山田。
トライアウトにも失敗し、大量の睡眠薬を飲んだ祐司。
しかし目が覚めると、メジャーの山田と入れ替わっていた。
奇想天外の物語、果たしてふたりの運命は?
好評連載開始!

スター誕生物語

歌手を夢見る少女なこ
辛い下積みを経て、ようやく人気が出て来た。
なこは新人賞を取れるのか?
物語は思わぬ展開に…。
勘太ワールド満載。

「スター誕生 その後」
不思議なメルヘンの世界のその後を描く。
新たなキャラクターも登場

「その後のその後」
物語は新展開に

「スター誕生」、「スター誕生その後」「その後のその後」の三部作


マリーの事件簿


ある日突然人の心が読めるようになったマリー
マリーはその力を犯罪捜査のために使うようにしたい。
その事件のひとつひとつに悲しい物語が…。

「マリー」「マリーの事件簿」「密室の部屋」三つの物語。

「怪盗R」

怪盗Rの挑戦状!
怪盗Rとマリーの熾烈な戦い。
怪盗Rの秘密が解き明かされる。


「不良少年の恋」

優等生とん子と不良少年芝山との恋。
淡く切ないピュアな恋。
物語は極悪高校との抗争に
それに巻き込まれて行くとん子。



「絵手紙列車」

絵を描くことが好きな女の子なこ。
なこの前に不思議な紳士が現れた。
過去へ未来へと物語は進む。
切なくミステリーな物語。



月と太陽

イジメられっ子の清と悪の帝王と呼ばれている翔太が入れ替わった。
翔太の身体を手に入れた清は苛めっ子に復讐を果たす。
ひ弱な清の身体を鍛え直す翔太。
ふたりはそれぞれの道を歩み出す。


「トローイング・バック

ボクシングを本格的に始めた清。
トレーナー、ワタやんとの出会い。
清は勝ち進んで行く。
そしてライバル天才井口との闘い。


「ボクシングを始めた少女」

寝ていたアリスの枕もとに少年の霊が…。
アリスは少年の霊代わりにボクシングを始めることになってしまった。
しかし少年の力のお陰でどんどん勝ち進むアリス。


「モンスター井口」

清のライバル、天才モンスター井口。
トローイング・バックとは違った展開に物語は進んで行く。



ロックロールに憧れて…。

ある日、僕にモーツアルトの亡霊が宿った。
僕はメキメキ音楽の才能が開花して行った。
バンドの仲間とコンテストに出場し
音楽にロックバンドに燃えた青春物語。


失恋物語

淡く切ないピュアな高校時代。
初めての恋
筆者の淡い青春時代が今蘇る。


アイコム2号

ハスミ博士が作ったアイコム2号。
地球は軌道を外れ、宇宙の彼方を彷徨う。
ハスミ博士らによりやっと太陽系に似た軌道に乗ることに成功したが
そこには先住者達がいたのだった。
地球の存亡を賭けた闘いが始まる。
その代表に選ばれたのがアイコム2号だった。


神様がくれた野球

万年補欠の僕に、野球の神様が力を与えてくれた。
僕等は甲子園の切符を賭けて、夏の大会へと臨む。
聞き覚えのある伝説の選手達が沢山登場!
僕等は甲子園に進む事が出来るのか?



幸せの向こう側

メガネをかけた田舎者丸出しの冴えない女の子サチコ。
しかしメガネを外すと物凄い美人だったのである。
元不良のカズオとのピュアな純愛。


物語

未分類の楽しい切ない物語を沢山収録。

イラスト

お絵描き主体のコーナー。
沢山の楽しいイラストが盛りだくさん。


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勘太と言います。
よろしくお願いします。
下手ですがイラストを描くのが好きです。
暖かい絵を描きたいなぁ。

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