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新連載「神様がくれた野球」

ピコーン…ピコーン…ピコーン…。

何か機械的な音が聴こえる。


僕は万年補欠だった。

でも、野球は好きなんだ。

ここの野球部は毎年定員ギリギリ

部員が9人ギリギリと聞いて、僕はこの美しヶ丘高校に決めたんだ…。

「神様、お願いします。

どうか9人丁度でありますように~。」

僕は祈った。

だって10人いたら、僕は出られない…。きっと。

入学式が終わり、僕は野球部を覗いて見た。

カキーン!

打球の音!

「おい!コラ!もっと声を出せ!」

定員ギリギリにしては、結構活気があるぞ。

僕はそう思いながら野球部のグランドに行った。

すると!

グランドには野球部のユニフォームを着た部員がいっぱいだ!

数十人はいるんじゃ無いの?

一体どうした事なんだ?

僕が受けた美しヶ丘高校は平凡な公立高校で、野球部も弱い

試合ではいつも一回戦負け。

僕にピッタリの高校だ。

しかし今年赴任した校長先生が大の高校野球ファンで

甲子園優勝経験のある監督を引き抜いて来たのである。

その監督をしたって、多くの才能ある球児が入部して来たのであった。

ガビーン…。

なんと言うことだ!

僕は心から泣いた。

「ふふふ心配する事なかれ…。」

何処からか声が聴こえた。

「ワシは野球の神様じゃ。

ワシが手助けしてやろう…。」

そう言う声が聴こえたような気がした。

振り向くと、古いユニホームを着た老人が立っていた。


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「あなたは誰ですか?」

僕はその老人に聞いて見た。

「ワシは野球の神様。

ワシがお主を色々指導してやろう。

だから心配する事は無い。

どんな強豪校じゃろうが、お主をワシの盡力でレギュラーにして見せよう。」

「しかし、どうして僕なんかを?」

「それは、お前が野球を愛してるいるからじゃよ。」

僕はこの老人と、レギュラーを目指して行く事になった。

この老人は、本当に野球の神様なんだろうか?

しかしこの老人は凄い力を秘めていたのだった。



「神様がくれた野球」



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神様がくれた野球…その2

「神様がくれた野球」

僕は不思議な老人とグランドに向かった。

グランドの前に着くと、入部希望者が並んでいた。

「君も入部希望者?じゃ、こっちに並んで。」

どうやら他の人には、この老人は見えていないみたいだ。

マネージャーらしき女の子から言われ、僕は並んだ。

「ここにクラスと名前、出身校も書いてね。」

遠山球児。

僕は名前を書いて、グランドを見てみた。

なんと去年中学の市大会で優勝したチームのエースがいる。

隣の中学の4番だった奴もいる。

彼らは入学式の前から練習に参加していたんだ。

これは偉い高校に入ってしまったなぁ。

これじゃまた3年間補欠決定だな…。

「心配するな!ワシの盡力で手助けしてやる。

しかし最初だけだぞ!

後は自分の努力で本当の実力をつけるのじゃ!

ワシは暫く姿を消しておく、頑張るのじゃぞ!」

「うん、分かってるよ。」

そう言って、老人は姿を消した。

僕らは練習着に着せ替えられ、グランドに整列させられた。

新1年生だけで、50人もいる。

甲子園で優勝した事のもある名門校から、この高校に

やって来た監督が出て来た。

「今年からこの野球部の監督なった渡辺だ。通称ワタやんと呼ばれている。

私がここに来たのは、君らを甲子園に連れて行く為だ。

私の練習は厳しい!

やる気の無い奴は、今すぐ出て行ってくれ。

今までの実績は何も関係無い!

みんな今日からスタートだ。

頑張るのだ。

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まずグランド50周ランニングだ!」

ヒエ~ッ!

僕らは走らされた。

ただただ永遠とランニングだ!

体力の無い僕はすぐに遅れ始めた。

いや…。

あれ?

走っても走ってもキツく無いぞ??

〜ワシの盡力で引っ張ってやっているのじゃ…。〜

僕はずっと走り続けた。

自分でも信じられない!

こんなに走れるなんて…。

〜だからワシの盡力で引っ張ってやっているのじゃ!〜

ランニングの後、僕ら新1年生は呼ばれ

幾つかのグループに分かれ、テストが行われた。

僕はまず遠投のテストだった。

自慢じゃ無いが僕は50メートルも投げられない。

〜それはお前のフォームが悪いからじゃ!ワシが徹底的にシゴいてやる!〜

僕は笑われるのを覚悟でボールを投げた。

すると僕が投げたボールは外野のネットを越えて行ってしまった。

〜ありゃ!ちょっとやりすぎたかの?〜

みんなが僕を振り返る。

そして50メートル走。

僕は今まで8秒35だった。

それが今日は6秒05だった。

〜これもワシの盡力のお陰じゃ〜

これまた皆が振り返る!

自分自身も信じられない。

〜だからワシの盡力のお陰じゃ!〜

テストの結果、1年は2つのグループに分けられた。

なんと僕は市大会で優勝したエースや元4番バッター達と

共にAチームに選ばれたのである。

そしてAチームには飛んでも無い凄い奴がいた。

あのPM学園の誘いを断わって、この高校に入って来た

リトルリーグ日本一のチームのエースだった剛田タケシ。

彼は本当に凄かった。

そんな彼らと一緒やるのだ。

僕はやって行けるのだろうか?

〜ホイホイホイ〜。頑張るのじゃぞ〜。〜





神様がくれた野球…その3

みなさん、ご訪問ありがとうございます。

「神様がくれた野球…その3」

グループ分けは、Aチーム20人、Bチーム30人と分けられた。

Aチームには、リトルリーグで活躍した選手や県外から来た選手もいた。

そんなAチームに入れるなんて夢のようだ。

他には三年生7人、二年生8人がいた。

しかしもはや2~3年生と1年生のレベルは明らかに1年生の方が

レベルが上だと言うことは僕が見ても分かるほどだった。

翌日、僕は何故かピッチングをさせられた。

もちろんピッチャーなんてやった事は無い。

しかし監督の言う事は絶対だ!

きっと遠投で、外野のネットを超えたのを見ていたんだと思う。

僕は思いっきりキャッチャーのミットに目がけて投げた。

ズッバン!

「おい!150キロ出てるぞ!」と誰かが言ったのが聴こえた。

本当に信じられない。

〜ホウホウホウ〜これもワシの盡力じゃ〜

次カーブ投げて見ろと言われた。

どうやって投げるのか分からない。

監督から握り方を教わり投げて見た。

ブンッと言って、ボールは鋭く曲がった!

あまりに曲がりが大きくてキャッチャーが取れない。

「こいつは本物だ!」

監督が思わず、漏らした。

「こいつは一年目から面白くなりそうだぞ。」

練習が終わって、帰りの仕度をしていたらマネージャーが声を掛けて来た。

「遠山くんって凄いのね。中学でも活躍していたの?」

僕は女の子と話すのは初めてだった。

「い、いや…。ぼ僕はずっと補欠だったから…。」

「ええっ?遠山くんの中学ってそんなにレベルが高いの?」

マネージャーはビックリした顔で僕を見ていた。

「いや、僕が下手だっただけさ。

今のこの状態だって、自分でも信じられないんだ。

中学の時なんて、ボールを50メートルも投げ切らなかったんだから。」

僕は事実を言った。

「へぇ~遠山くんって不思議なのね。

じゃ、また明日ね。」

可愛いマネージャーだな。

僕はハスミマネージャーの後ろ姿をじっと見つめていた。

〜青春じゃのう〜
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神様がくれた野球…その4

みなさん、ご訪問ありがとうございます〜♪

神様の力を借りて、普通じゃ体験できないような凄いことが

出来るなんて、憧れちゃいますよね。

そんな物語です。

初めから読んでみたいと思われる方はコチラから→「神様がくれた野球

「神様がくれた野球…その4

Aチームには、凄いメンバーが揃っていた。

関東リトルリーグで首位打者を取ったサードの長嶋。

同じくリトルリーグで天才キャッチャーと呼ばれている山田。

中学の市大会で優勝したチームのエース里中。

そして僕のライバルとなるリトルリーグ日本一のチームの

ピッチャーだった剛田タケシ。

そして監督は甲子園で優勝経験のあるワタやん事、渡辺監督である。

そんな凄いメンバーと野球が出来るなんて、まるで夢物語だ。

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僕はコーチから1からピッチングについて習った。

なるほど、ピッチャーなんて遠くから見るだけで

自分がマウンドに立つなんて夢にも思わなかった。

そして僕の横では剛田が投げていた。

ブンッ!

腕の降る音が聞こえてくる程だ。

球は勢い良くキャッチャーの山田のミットに収まる。

ズッバン!ズッバン!と…。

まさに剛速球!

日本一のピッチャーを間近で見られるのだ。

僕は憧れの目で剛田くんを見ていた。

そして僕らは早速練習試合が組まれた。

相手はTVで良く見るPM学園だ。

桑原と清田のKKコンビがいる学校だ。

「良いか!相手は全国有数の名門校だ!

俺に恥をかかせるような試合をするんじゃ無いぞ!

あの名門校をあっと言わせてやれ!」

監督のワタやんが気合を入れる。

マネージャーのハスミさんが声を掛けてくれた。

「遠山くん、頑張ってね。」

「うん。ありがとう。」

練習試合当日。

相手は天下のPM学園。

新チームになっての初めての練習試合だ。

新設校のうちの学校なんてバカにしていた。

しかし監督の力で組まれた練習試合だ。

監督が言う通り、恥ずかしい試合は出来ない。

先発は里中だ。

中学時代、圧倒的強さで市大会を制した中学のエースだ。

そして監督から

「遠山、お前も準備しておけよ。」

と言われた。

その言葉通り、あの里中の球がピンポン球のように打たれた。

これが全国レベルの野球なのか!

3回表、里中が5点目を清田のホームランで取られたところで

監督から、ピッチャー交代の声がかかった。

剛田登場である。

剛田はこのPM学園の誘いを断わって、ここに来た因縁の相手だ。

そう言う訳で監督は敢えて剛田を先発させなかった。

しかし流石全国有数の名門校PM学園である。

市大会優勝の里中でも抑え切れない。

そのPM学園相手に剛田は好投した。

そして試合は長嶋、山田の連続ヒットなどで2点を返していた。

剛田は、里中が打ち込まれたPM学園打線を三振!三振!

剛速球で凡打の山に打ち取っている。

凄い!

しかし、疲れが出たのか?

九回、ヒットとフォアボールでピンチを招いて、次のバッターはあの清田だった!

剛田!踏ん張れるのか?

頑張れ!

と応援していたら、なんと!

ピッチャー交代!

えー?こんな場面で…。

僕はマウンドに上げられた…。

初めての試合なのにこんな場面で…。

相手はPM学園!

剛田は「すまない。」と言って僕にボールを預けた。

僕は震えていた。

マネージャーのハスミさんも応援してくれている。

しかしバッターは、あの清田だ!

〜うんうん、頑張るのじゃ〜。〜

神様のお気軽な声が聴こえる。

僕は第一球を投げた。

つづく

神様がくれた野球…その5

みなさん、ご訪問ありがとうございます〜。

好投の剛田が9回突如調子を乱し、ノーアウト2塁1塁でバッター清田と言う場面で

まさかのピッチャー交代!

なんとこの場面で、僕が呼ばれた。

冗談じゃ無いよ〜。

初めから読んでみたいと思われる方はコチラから→「神様がくれた野球


「神様がくれた野球…その5」

僕は山田のミットを目がけて思いっきり投げた。

ズバン!

ストライク!

審判の手が上がった。

あの清田相手に初球ストライクを取れた。

次は山田は、カーブのサインだ。

僕は、指をボールの縫目に掛けて、僕は思いっきり捻って投げた。

バッターの清田のアタマに球が当たりそうになり、

そこから大きく曲がった。

清田は思わず反り返った。

審判のコールはストライクだ。

そしてボールふたつの後、僕は清田のインコース胸元に思いっ切り投げ込んだ!

カキーン!

清田は打った。

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打球はグングン伸びる!

しかし外野のフェンスの前でボールは失速し外野手が取った。

〜ホウホウホウ〜良い勝負じゃ。〜

その後、後続2人を三振に打ち取ったが

結局試合は3対5で負けてしまった。

でも、結構良い試合だったと思う。

試合後、なんとあの清田が話しかけて来た。

「お前、結構良い球ほおるな。甲子園で会おう!

今度はホームラン打ったるさかい。」

僕は清田と握手をして別れた。

あのPM学園の清田と握手を…。

監督のワタやんも確かな感触を掴んでいた。

僕らは練習を重ねた。

剛田は、相変わらず剛速球を投げ込む、

僕も快調に飛ばしていた。

敏腕監督のワタやんのもと、我美しが丘高校はダークホース的存在であった。

夏の地区予選はすぐそこまで来ていた。

つづく

神様がくれた野球…その6

みなさん、ご訪問ありがとうございます〜。

そうそうご報告、この度ブログ名を変えました。

ちょっと不思議な物語「夢のつづき…」

少しでも興味を持ってもらえる名前にしてみました。

夢のような、ちょっと不思議な楽しい物語を書いていきたいと思っています。

今回の物語は高校野球を題材にした物語。

万年補欠だった僕が、野球の神様と出会い1流選手の仲間入り。

そんな物語。

初めから読んでみたいと思われる方はコチラから→「神様がくれた野球



「神様がくれた野球…その6」〜監督ワタやん〜


ワタやんは、この弱小公立高校の野球部にやって来た。

ワタやんは自分の野球人生を振り返る。

彼は小学校のリトルリーグ時代からずっとエースで4番を務めて来た。

野球の名門校と言われるところに入り、甲子園にも出場した。

そして夢だった

東京六大学に進学!

エースとして活躍し、神宮の星として騒がれた時もあった。

プロ入り、ドラフト直前。

最後の大会で、ワタやんは肩を痛めてしまいプロ入りを断念。

ワタやんは、悩んだあげく指導者になる道を選んだ。

野球の強豪校から監督として迎え入れられたが、何処も彼処も

甲子園!甲子園!と何かに取り憑かれたような感じだ。

もちろんワタやんも監督として甲子園に行くのは目標だった。

しかし周りは結果を求める。

また選手の起用についても色々口を挟んで来る!

正直ウンザリだった。

ワタやんは、その焦りから生徒達に厳しくあった。

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これでもか!これでもか!

何故こんな事が出来ない!

お前達やる気があるのか!

百人いた部員が半分に減った。

残った彼等は厳しいワタやんの指導について来た。

ワタやんは監督就任1年目で地区予選の決勝まで駒を進めた。

これを勝てば、甲子園だ!

しかし相手も強豪校!

連続甲子園に出場している名門校。

ワタやんのチームは善戦したが敗れた。

敗れたエースは泣き崩れた。

その後も良いところまで勝ち進むが甲子園の壁は厚かった。

結局ワタやんは、甲子園に導く事は出来なかった。

野球の強豪校としては甲子園が全てだった。

ワタやんは追われるようにして、その高校を去った。

そして次の高校は新設校で、野球で名を上げようと言う高校から

監督として迎え入れられた。

ワタやんは周りの有望な選手をピックアップして、スカウトさせた。

ワタやんが自分の目でリトルリーグや中学を見て周り

伸びそうな奴を引き入れた。

それらの選手は皆、注目の花形選手では無かったが

ワタやんの目に狂いは無かった。

彼等はワタやんの指導の元、グングン隠れた才能を開花させて行った。

ワタやんの高校は勝ち上がり、遂に甲子園の切符を手に入れたのである。

甲子園でもワタやん旋風を巻き起こした!

初出場で初優勝を飾ったのだ。

マスコミは監督ワタやんを取り上げた。

エリート野球人生!

神宮の星!

ドラフト直前肩を痛め、悲劇のエース!

「ワタやん式指導方法」などと言う本まで出版された。

瞬く間にワタやんは時の人となった。

それは選手達も同じで、連日取材陣が殺到!

町を上げての大フィーバー!

甲子園優勝なのだから仕方が無いと言えば仕方が無い。

しかし翌年から、良いところまで勝ち進むがあと一歩のところで負けてしまう。

ワタやんは疲れていた。

甲子園へ行くのが当たり前!

そう言うプレッシャーの中、戦う。

周りからも

「相当甲子園から遠ざかっていますね。

今年結果を出さないと、そろそろヤバイですよ。」とか…。

ワタやんは疲れ切っていた。

結局、その年も甲子園に行けず、ワタやんはその高校を去った。

しかし生徒達の信頼は厚く、みんな涙で見送ってくれた。

そんな時、公立高校の校長先生から是非うちに来てくれと誘いがあった。

その校長は大の高校野球ファン!

特にワタやんの指導方法を認めていた。

教育委員会にも駆け寄り、地域のため教育の為と説得しワタやんの

就任を認めさせた。

ワタやんもその校長の熱意に負けた。

ワタやんは大学時代に教育免許を取得していたので、講師として

美しが丘高校にやって来た。

公立高校で野球を教える。

これはワタやんが描いていた夢でもあった。

甲子園で優勝したワタやんが監督として美しが丘高校にやって来る

その噂は各中学、リトルリーグに流れた。

ワタやんの指導を受けたいと言う選手達がこの弱小公立高校の野球部に

集まって来たのである。

神様がくれた野球…その7

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「神様がくれた野球…その7」

僕らは激しい練習は続いた。

監督はPM学園との練習試合で手応えを掴んだのか張り切っている。

監督のワタやんは思った。

甲子園!甲子園!と言われるのが、嫌になって

この公立高校の弱小野球部にやって来たのに

まさかこんなに沢山の逸材が揃うなんて…。

これまでやって来たのは、無駄じゃ無かったってことのかな…。

ふふふ…。
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「おい、ヤバイぞ!監督が不気味な笑いをしている…。」

部員たちは監督の不気味な笑いに怯えていた。



また練習試合が組まれた。

次は帝強高校だ。

これまた、強豪中の強豪校である。

とても普通の公立高校が練習試合出来る相手では無い。

流石、甲子園優勝監督である。

この世界も情報は速い!

美しが丘高校がPM学園に善戦したと言う情報が帝強高校にも

伝わっていたのである。

帝強高校クラスになると、もう1年間の練習試合のスケジュールは決まっているはず!

それなのに、美しが丘との練習試合を組んで来るとは

よっぽど警戒しているからだろう。

帝強高校との練習試合、先発は剛田だ。

初回から150キロの剛速球を投げ込む剛田!

この時期に、150キロ投げ込むピッチャーは帝強高校にもいなかった。

剛田は

快調に飛ばした。

あの強打の帝強高校打線を相手に凡打の山に築いた。

しかも打線も山田、長嶋と連打で、先取点をもぎ取ったのである。

しかし、快調に飛ばしていた剛田が6回突如、ペースを乱した。

スタミナ切れである。

まだ1年生だからであろうか?

力で抑え込む、力投型からなのであろうか?

彼の場合、スタミナが課題だった。

剛田は6回、帝強打線に捕まり2失点。

やっとツーアウトまでこぎつけたが、ランナーは3塁、1塁のピンチだ。

そこで、僕が呼ばれた。

「すまない。」と言って剛田は僕にボールを渡した。

「大丈夫かい?顔色が良く無いぞ!」

僕は心配して聞いた。

「ああ、大丈夫だ。」

マウンドを降りる剛田は、何と無く小さく見えた。

試合は、2対2の同点だ!

ここは抑えなきゃ行けないな!

僕は150キロ台の速球を投げ込んだ!

〜ホウホウホウ〜調子良さそうじゃのう〜

久しぶりに神様の声が聞こえてきた。

そう万年補欠だった僕は、野球の神様と出逢って、素晴らしい能力を授かったのである。

僕は後続を打ち取った。

僕はその後、帝強打線を抑えた。

そして長嶋のホームランであの帝強高校に勝ったのである。

「はい、お疲れ様。ナイスピッチングだったわ。

ハスミ、感激しちゃった。」

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マネージャーのハスミさんがタオルを渡してくれた。

僕は頬が真っ赤になってしまった。

む〜ん、良い香り…。

僕はタオルから伝わるハスミさんの香りを鼻一杯膨らませて吸い込んだ。

〜こらこら…。お前少しおかしいぞ!〜


「何と言う事だ。150キロを投げるピッチャーが2人もいるなんて!

どこの強豪校を探してもこんな学校は無いぞ!

これは要注意だ!徹底的にマークしないと行けないな…。」

帝強の監督は、唸った。

こうして美しが丘高校野球部は快進撃を続けて行くのである。


神様がくれた野球…その8

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「神様がくれた野球…その8」


帝強高校との練習試合の後、僕らは幾つかの高校と練習試合をした。

僕らは快調に勝ち進んでいる。

ピッチャー陣の調子も良い。

剛田と密かに早朝練習している田中も、この前初めて登板した。

コーナーを丁寧に突くピッチングで無難に抑えていた。

ただ肝心の剛田がいつも途中でスタミナが切れるのが気掛かりだった。

それでも美しが丘高校は勝ち進んだ。

夏の大会の地方予選は目の前だ。


いよいよ夏の全国高校野球大会、地方予選の抽選会が行われた。

ワタやんは、三年生のキャプテン秋山と共に抽選会場に向かった。

注目の抽選結果。

なんと我が美しが丘高校は、1回戦シード校の早米田実業と対戦だ!

早米田実業は甲子園でも優勝経験のある名門校である。

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「む〜ん…秋山。えらい相手を引いてくれたやんけぇ…。」

ワタやんは、思わず口に出してしまった。

キャプテンの秋山はすっかりビビッてしまっている。

当初、ワタやんは、1〜2回戦は2〜3年生中心にオーダーを組むつもりでいたが

これは1回戦からベストオーダーでいかなあかんくなってもうたで!

ワタやんは、次の隣町の都立高校との練習試合は2〜3年生中心のオーダーで戦う事にした。

大会直前の大事な練習試合に戦力外の選手達を使うのは、戦略的には痛手だが

これまでチームに貢献してくれた者達に対してのワタやんの優しさであった。

次の土曜日、都立高校勉強学園との練習試合。

相手の勉強学園は、偏差値トップクラスだが、スポーツも盛んな高校だった。

そんな中、先発は剛田と早朝練習している田中だ。

田中は剛田アドバイスをどんどん吸収して、成長著しい。

主力メンバーは外れていたが、練習試合は善戦していた。

収穫はピッチャー田中の好投だった。

「これは、結構本番でも使えそうだぞ。」

ワタやんは、思わず呟いた。

試合はエラー絡みで1点取られたものの3対1で見事勝利した。

キャプテンの秋山を始め、3年生、2年生も燃えた。

練習試合のあと、ワタやんは、みんなを集めて言った。

「これからの戦いは全てベストメンバーで臨む!

2〜3年生は、出場機会も無くなるが、チームを支えてくれ!」

「ハイ!」

ワタやんの言葉に2〜3年生は清々しい笑顔で大きな声で答えた。


さあ、いよいよ夏の大会が始まる!

しかし、美しが丘高校は思いもよらぬ事態が起こるのである。

それはチームにとって、かなりの痛手で哀しいものであった。

つづく





神様がくれた野球…その9

みなさん、ご訪問ありがとうございます〜♪

ワタやん監督の元、逸材が揃った美しが丘高校は

練習試合も連戦連勝だ。

そんな中、地方予選の抽選会が行われ、美しが丘高校の初戦の相手は

優勝候補の一角、シード校の名門、早米田実業だ。

相手に取って不足は無い!

チーム一丸となって燃えていた。

そんな時、美しが丘高校に哀しい事態が…。


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「神様がくれた野球…その9」

いよいよ夏の大会、地方予選前の最後の練習試合だ。

ワタやんは、剛田の調子がイマイチ上がらないのを心配していた。

大会初戦からイキナリ優勝候補の一角の早米田実業と当たるのだ。

剛田の出来が勝敗の鍵を握る。


大会前の最後の練習試合。

相手は怪物江河がいる強豪校の作新高校だ。

剛田は、自分の身体の異変に何処と無く気付いていた。

疲れが取れない。

球も走らない。

先発は剛田だった。

作新高校の怪物江河は快調に飛ばしている。
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大会前の最後の調整なのだろうが、流石に怪物江河だ!

1回の表、美しが丘高校は三者凡退の0点だ。

その裏、剛田のピッチング!

立ち上がりフォアボール、そして連打を打たれた。

全く球が走っていない…。

どうしたんだ?剛田!

ノーアウト満塁。

そして4番バッターに長打を打たれてしまった。

そしてそのまま剛田は倒れこんでしまった!

みんながマウンドへ駆け寄る!

剛田が1アウトも取れないまま降板だ。

それより剛田の容態が心配だ!

剛田は、他の選手に抱きかかえられるようにしてマウンドを降りた。

そして剛田はワタやんが付き添ってそのまま病院に運ばれた。

その後、練習試合は相手、作新高校に気づかれないように行われた。

剛田の後を僕と里中が投げた。

江河が5回でマウンドを降りた後、次のピッチャーから何とか3点取ったが

試合は3対5で敗れた。

気掛かりなのは剛田だ。

試合の後僕らは急いで病院に向かった。

みんなが心配している中、剛田の診察結果が告げられた。

急性白血病だ。

チームに衝撃が走った!

そんな馬鹿な!

あの頑丈そうな剛田が白血病だなんて!

剛田は、すぐに無菌室に入れられ、治療が行われた。

「この大事な時にすまない。本当にすまない。」と剛田は何度も言った。

僕らは剛田抜きで、強豪早米田実業と戦うことになった。


剛田抜きで、早米田実業に勝てるのか?

剛田の容態は…?

僕らは剛田の復帰を信じて戦った。

夏の太陽が暑い日だった。

剛田は…。






神様がくれた野球…その10

みなさん、ご訪問ありがとうございます〜♪


いよいよ夏の高校野球大会が始まった。

美しが丘のエース剛田が大会直前になって白血病で倒れた。

チーム内の動揺は大きい。

全てにおいて頼もしい奴だった。

無口ではあるが、黙々とやるべき事をやり遂げるタイプだった。

そんな無口な男が、補欠だった田中と気が合い、

田中の練習に付き合っていた。

田中は誰がどう見ても、野球には向いていない万年補欠タイプの男だ。

そう、野球の神様と出逢う前の僕そのものだった。

その田中と早朝練習を重ね田中は見る見る才能を開花させて行く。

気が付けば、田中はAチームに昇進し、ピッチャー陣の一角に入っている。

そして剛田が倒れてからは、ますます田中の目が変わった。

田中は剛田に「すまない。俺の代わりに頑張ってくれ。」と言われていた。

初めから読んでみたいと思われる方はコチラから→「神様がくれた野球



「神様がくれた野球…その10」


ワタやん監督は、みんなを集めて言った。

「みんなも知っている通り、剛田が病に倒れてしまった。

剛田のためにも、みんな頑張って、この戦いを勝ち抜こう!

そして剛田の復活を祈るんだ!

やつはきっと元気になって戻って来る!

そう信じよう!」

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そう言うワタやんの目には涙が浮かんでいた。

一回戦、早米田実業戦が始まった。

僕らは1試合目だった。

高校野球の大会は予選でも、ちゃんとした球場で行われる。

僕はまだ、ちゃんとした球場で投げた事は無かった。

練習試合はいつも学校のグランドだ。

私立の有名校では、独自の専用グランドを持っている学校も多い。

そんな中僕は、ワタやん監督から今日の先発を言い渡されていた。

早米田実業の先発は、一回戦だと言うのにエースの新木大助の登板である。

「くそ〜、一回戦だと言うのに、エースの新木を持って来やがったか…。」

監督のワタやんが言った。

PM学園や帝強との練習試合の情報が伝わっているのだった。

美しが丘高校は各強豪校から、すでにマークされていたのである。

「あのワタやん監督が就任一年目からエライチームを作って来たそうや。

うちも全力で迎え撃とう!」

早米田実業の監督も気合が入っていた。

エース投入は当たり前の選択だ!

ベストオーダー中のベストメンバーで臨んで来ていた。

試合は始まった。

僕は山田のミットを目掛けて投げ込んだ!

気迫の一球だ!

球速は150キロを表示!

観客にどよめきが起こる。

〜ホウホウ〜良い調子じゃ〜

僕は先頭打者を三振に討ち取った。

観客は満員だ!

美しが丘高校は全校を上げての応援!

さすが校長先生が高校野球ファンの高校である。

そして早米田実業は甲子園常連校だけあって、応援も洗練されている。

僕は1回を0点に抑えた。

そして早米田実業のエース新木の登場だ。

20140831113758404.jpg



大助〜!大助〜!

新木大助のファンの女子校生の声が飛ぶ!

新木の立ち上がり、打者連続三振!

新木も燃えている!

ツーアウト後、3番長嶋がヒットで出塁!

そして4番山田が新木のストレートをレフトスタンドにホームランを

叩き込んだ!

なんと美しが丘高校が2点先取!

盛り上がる美しが丘スタンド!

剛田の想いがみんなを後押ししている。

果たしてこのまま美しが丘高校は勝てるのか?


神様がくれた野球…その11

みなさん、ご訪問ありがとうございます〜♪

ついに夏の大会は始まった。

美しが丘の初戦の相手は、なんと甲子園常連校、シード校で優勝候補の

早米田実業だ。

しかし初回、ドラフトの目玉早米田実業のエース新木大助から

2点を先取したのだった。

美しが丘高校はこのまま勝てるのか?

初めから読んでみたいと思われる方はコチラから→「神様がくれた野球




「神様がくれた野球…その11」


僕は野球の神様から授かった力のおかげで、速球、カーブとも絶好調だった。

強打の早米田実業の打線を凡打の山に築いていた。

6回まで無失点に抑えていた。

打線は新木からもう1点奪い、3対0でリードをしている。

しかし真夏の炎天下。

思った以上の疲労がたまる。

さすがに初回程の球の威力は無くなって来ている。

まだヒットは内安打の1本だけだったが、少しずつ良い当たりをされて来ている。

そして早米田実業の4番バッターの時、汗で球が滑り

甘いコースへ球が行ってしまった。

カキーン!

失投を見逃さない4番バッター!

僕が投げた球はバックスクリーンへと放り込まれた。

初めて打たれたホームランだった。

僕は精神的に動揺した。

そしてフォアボールを連発し

ツーアウト2塁1塁。

そこで、ワタやん監督がピッチャー交代を告げた。

そ、そんなバカな!

僕の他に誰がこの早米田実業の強力打線を抑えれると言うんだ?

里中じゃ無理だ!

なんとワタやん監督が告げたのは、田中だった!

何?田中だって?

ついこの間まで補欠だったのに!

いくらなんでも無茶だ!

20140901051152e7c.jpg


小柄な田中が駆け寄って来て、僕からボールを受け取った。

このオドオドした田中に抑えれる訳が無い!

僕は信じられない気持ちでマウンドを降りた。

そして僕はベンチからもっと信じられない光景を目にした。

小柄な田中に剛田の身体がダブって見える?

〜ホウホウ〜奴は剛田と一緒に闘っておるんじゃよ!〜

〜奴と剛田の絆は思ったよりずっと深そうじゃのう〜

〜こりゃ、楽しみじゃわい〜

田中はどんなピッチングをするのだ?

このピンチを抑える事が出来るのか?




神様がくれた野球…その12

みなさん、ご訪問ありがとうございます。

いよいよ夏の全国高校野球の予選が始まった。

美しが丘高校は、なんと初戦の相手は優勝候補の一角の早米田実業だ。

エースの剛田が病に倒れ、僕が先発に選ばれた。

僕は野球の神様から授かった力で、強力早米田実業打線を抑えていた。

しかし炎天下で、汗で球が滑り、甘いコースへ球が行ってしまった。

そこを早米田実業の4番バッターにホームランを打たれてしまったのだ。

生まれ初めて打たれたホームラン。

動揺した僕は、コントロールを乱し、連続フォアボールを出してしまった。

ワタやん監督は僕の代わりに、ピッチャー田中をリリーフに出した。

そんな…。

つい最近まで補欠だった田中に早米田実業打線を抑えれるのか?

初めから読んでみたいと思われる方はコチラから→「神様がくれた野球



「神様がくれた野球…その12」


8回表、ツーアウトランナー2塁、1塁。

ピッチャーは、田中に変わった。

田中は、ずっと補欠だったけど、密かにエースの剛田と早朝練習を

していてメキメキ才能を開花させて来た。

ワタやん監督の目に止まり、1軍に上がって来たのである。

練習試合で何度か登板していたが、この大事な場面で起用されるとは…。

そして僕は、田中のフォームを見て驚いた。

剛田と姿が重なって見えるのだった。

〜剛田と思った以上に強い絆で結ばれているようじゃのう〜

田中は投げた。

きわどいコーナーに投げ込む。

ギリギリストライクだ!

そして緩いカーブの後、速球で見事内野フライに打ち取った。

けして派手な投球では無いが、緩急を付けた見事な投球だった。

そして試合は3対1のまま、ついに9回表まで、迎えたのであった。

この回を抑えれば、美しが丘高校の勝利だ!

やれる!

シード校に勝てる!

みんなそう思っていた。

しかしそれがプレッシャーとなり、みんな硬くなってしまっていた。

簡単な内野ゴロをエラー!

次も緩急を付けた投球で、内野ゴロを打たせ

絶好のダブルプレイコースだ!

しかし焦ったショートの今宮がエラー!

ノーアウト2塁1塁!

「これは、ヤバイな…。」

監督のワタやんは思わず呟く。

球威の無い、田中の球!

コーナーを突いて打たせる投球なのに、エラーが続いては苦しい。

「みんなで守り抜くんだ!」

ワタやんが叫ぶ!
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次のバッターをフライに打ち取ったが、内野と外野の間に

ポトリと落ちてしまった。

ノーアウト満塁の絶対絶命のピンチだ!

ワタやんは、守備のタイムを取り、キャプテンの秋山が伝令に出た。

秋山は言う。

「お前たちは、まだ1年だ!次もある!

シード校相手に良く頑張っている!

しかし諦めるな!

お前たちには、俺たち3年や2年の想いがこもっているんだ!

そして病と闘っている剛田の想いも!

最後まで諦めずに挑戦者の気持ちを忘れるな!」

秋山はそう言って、ベンチに下がって行った。

そうだ!

俺たちはチャレンジャーなんだ!

ナイン達に硬さが取れた様な気がした。

そして剛田への想いも、心に感じていた。

田中は投げた。

カキーン!

鋭い打球が飛ぶ!

サード長嶋が飛び付いた!

ダイレクトキャッチ!

ランナーが飛び出し、ダブルプレイだ!

ツーアウト2塁1塁!

湧き上がる美しが丘高校のスタンド!

しかし次のバッターが内安打で出塁し、またしても満塁!

そしてバッターは、先ほどホームランを打った4番バッターだ!

盛り上がる早米田実業のスタンド!

バッテリーはコースを突くピッチングで、カウントはツースリーだ!

田中は、渾身の力を込めて投げた!

しかし球はど真ん中に!

見逃さない4番バッター!

フルスイングで打ちに行った!

やられた!と思った瞬間、ボールが落ちた!

フォークボールである!

今まで一球も投げなかったフォークボール!

最後の最後の場面で投げた!

4番バッターのバットは空を切った!

ストライク!バッターアウト!

ゲームセット!

湧き上がる美しが丘高校スタンド!

美しが丘高校は強豪のシード校早米田実業に勝ったのだ!

そして田中のフォークは、これからも美しが丘高校のピンチを

何度も救って行くのだった。

ナインみんなに剛田への想いが籠もっていた。

〜良い勝負じゃったのう〜

神様が微笑む。

粋上がる美しが丘高校の快進撃は続く。


神様がくれた野球…その13

みなさん、ご訪問ありがとうございます〜♪

熱戦の末、シード校の早米田実業を破った美しが丘高校。

早米田実業一回戦で敗れると言うニュースは全国に流れた!

美しが丘高校は学校中、大フィーバーだ!

「遠山君、ナイスピッチングだったね。」

マネージャーのハスミさんが手を握って来た。

僕は、ハスミさんとちょっと良い感じになっている。

「次の試合も頑張ってネ」

ハスミさんはホッペにkissしてくれた。

ホヨヨヨヨ〜ン


田中は病院に来ていた。

剛田の体調は安定していた。

田中が剛田に話しかける。

「僕ね、早米田実業相手に投げたんだよ。

最後、4番バッターを三振に打ち取ったんだよ。」

剛田は田中が話すのを無菌室から嬉しそうに聞いていた。

「そうか!フォークボールが上手く落ちてくれたか…。

ふふふ、やったな!」

剛田は嬉しそうに笑った。

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初めから読んでみたいと思われる方はコチラから→「神様がくれた野球



「神様がくれた野球…その13」


次の試合は、強豪堀腰学園だ。

堀腰学園は一回戦大差のコールド勝ちで勝ち上がっている。

ワタやんは考えた。

次の試合は里中を先発させよう!

里中は、投手としては、既に完成されている。

素晴らしい才能の持ち主だ。

しかし他の投手と比べて、伸び悩んでいた。

何とかもう一皮剥けてくれないものか…。

その期待を込めて、ワタやんは里中を次の試合に送り出したのである。

しかし堀腰学園には、とんでも無い化物がいたのだった。



神様がくれた野球…。その14

みなさん、ご訪問ありがとうございます〜♪

今日は日帰り旅行で、別府へ行って来ます。

僅かな時間で、続きを書きましょう(^^;;

「神様がくれた野球…その14」


僕らは2回戦へと、進んだ。

一回戦が終わると、喜ぶ暇もなく、2回戦の日程がやって来る。

夏の大会は、負ければ3年生はその時点で引退!

過酷な大会である。

僕らはシード校の早米田実業を破って、2回戦の堀腰学園との戦いだ。

今日の先発にワタやんは里中を指名した。

里中は中学時代、市大会で優勝したチームのエースだった。

キレのある変化球に抜群のコントロール!

投球術を熟知していた。

しかし堀腰学園には、飛んでも無い化物がいたのである。


岩城浩一。

身長187センチ!体重95キロ!

投げては150キロ以上

打っては、高校通算58本のホームラン!

足も速く、プロのスカウトも注目している選手である。

試合は始まった!

無難な立ち上がりの里中!

1回を三者三振!の好スタートだ!

2回表、岩城との最初の対戦である。

外角低めで先ずは様子見る。

ボール!

選球眼も良さそうだ!

次は内角低目!ギリギリスカウトのコース!

ここは1番打ちにくいところだ!

カキーン!

しかし、その難しいコースをあっさりスタンドまで

運ばれた!

ただただ呆然とする里中だ!

「そんな…。俺の一番良い球を…。」

まさに桁外れの怪物であった。

おまけに岩城のピッチングに美しが丘打線は手も足も出ない!

ここは我慢のピッチングである。

その後、里中は、他のバッターは全て抑え

そして岩城と2度目の対戦だ。

次はキレのある変化球をスタンドまで運ばれた!

20140909060905492.jpg


ストレートも変化球も通用しない!

まさに怪物である。

岩城に高校通算60号をプレゼントしてしまった。

試合は0-2のまま終盤まで進んだ!

どうする?

このままではやられてしまうぞ!

ワタやん監督に秘策はあるのか?

ワタやんはみんなを集め円陣を組んだ!

「良いか!みんなよく聞け!」

ワタやんは、みんなに秘策を授けたのである。


この怪物岩城に対して、どんな秘策があると言うのか?

ワタやんの秘策とは…?

つづく

神様がくれた野球…その15

みなさん、ご訪問ありがとうございます。

なんだか久しぶりの更新のような気がします。

日帰り旅行で、大分別府に行って来ました。

官兵衛のお城とか見たり、別府では昼食。

そして温泉にドブンっと浸かり帰ってきました。

慌ただしい旅行ですが、日頃あまり出歩かない勘太さんにとっては

楽しかったです。

20140910032122546.jpg

皆様にお土産です。

見るだけしか出来ませんが…。(^^;;

さてさて、物語の続きを書かなくちゃ…。


ワタやんはみんなを集め円陣を組んだ。

そして怪物攻略の秘訣を伝授したのであった。

その秘訣とは…。

初めから読んでみたいと思われる方はコチラから→「神様がくれた野球


「神様がくれた野球…その15」


「良いか、みんな良く聞け!

剛速球ピッチャーと言う奴はみんなナルシストなんだ!

自分のピッチングに酔いしれている。

三振をとって喜んでいるんだ。

そしてキャッチャーからの返球の後の動作も殆ど一緒なんだ。

つまりそのリズムを崩すんだ!

靴紐を結び直したり、コーチャーのサインを何度も確認したりして

兎に角奴のリズムを崩せ!

そして長嶋と山田はじっくり構え、乱れた奴の球を思いっきり叩き込んでやれ!」

美しが丘ナインは岩城のリズムを崩す事に務めた。

バッターボックスに入りかけ、靴紐を結び直したり

ランナーもいないのに何度もサインを確認する動作をしたり

バッターボックスの位置を何度も変えたり…。

「ふふふ…。僕の気を逸らそうたって、無駄だよ。

僕はそんな事ではリズムを崩したりしないよ。」

岩城は至って冷静だった。

ワタやんの秘策も全く通用しない。

塁にさえ出れない。

そんな中、逆に里中がピンチを迎えた。

もう9回の表、ツーアウトながらランナー3塁2塁!

バッターは岩城だ!

もうこれ以上点数はやれない!

一塁は空いている。

どうする歩かせるか?

ワタやん監督は動いた。

ピッチャー交代である。

さあ、ピッチャーはどっちだ?

ブルペンで肩は出来上がっている。

「遠山!」

呼ばれたのは僕だった。

僕はマウンドに上がった。

山田と打ち合わせをする。

「どうする?歩かせるか?」

山田が言った。

「馬鹿な事を言うんじゃ無い!もちろん勝負だ!」

こんな好打者と勝負出来るんだ!

逃げるなんて勿体無いよ!」

「遠山く〜ん!ガンバってぇ〜♪」

ハスミマネージャーの黄色い声援が聞こえた。

僕は思いっきり山田のミットめがけ投げ込んだ!

ズバンッ!

絶好調だ!

岩城の顔色が変わる!

次もストレートが唸りを上げて、山田のミットに収まった!

岩城が僕を睨み付ける!

そして速球の後のカーブで岩城は空振りした。

空振り三振だ!

岩城の何かが狂った。

〜ホウホウ〜良い展開じゃのう…。〜

神様の声が聴こえた。

「クソー!俺様が空振り三振だなんて、何てことだ!

こんな恥ずかしい事があって溜まるか!

早くこの試合終わらせてやる!」

マウンドに上がる岩城。

「おい何をしている?早くしろよ!」

靴の紐を結び直して中々バッターボックスに入らない美しが丘ナインに

苛立っている。

20140911054943ef1.jpg

段々ワタやんの術中にハマって来たみたいである。

「岩城の球は、初めの方に比べ、かなり威力が落ちて来ている。

この回、サヨナラ勝ちで決めるぞ!」

ワタやんはそう言って、みんなを送り出した。

いよいよ9回裏、美しが丘ナインは逆転出来るのだろうか?




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