あなたに会いに来たの その20



あなたに会いに来たの その20

劇は、順調に進んで行く。

勿論、2人の恋が順調に実る訳はなく

互いの両家からの嫌がらせ!

翔子は遂に外出を禁じられてしまいます。

隙を見て家から出て来た翔子が泣きながら言う。

「ねえ!

どうして私たちは一緒になれないの?

こんなにこんなに愛しているのに…。」

姫野さんの迫真の台詞。

「そんな事ないよ。

僕らは、きっと上手く行くよ。」

僕も台詞を言う。

「ダメ…。

やっぱりダメだわ。

お父様が許してはくれない…。」

蹲り泣き出す翔子。

「さあ、僕と一緒に逃げよ!

君とふたりならきっと、逃げおおせるよ。」

僕は翔子に叫んだ。

「え?駆け落ち?

ダメよ。すぐ捕まってしまうわ。

でも、あなたとなら…。」

あの台詞の場面だ!

僕は翔子と見つめ合いながら

彼女の手を取って走り出した。

どれだけ走っただろう?

寒い冬の日だったけど

翔子の手はとても柔らかく暖かかった。

その暖かかった手も冷たくなった。

目の前に、追っ手が行く手を阻んでいた。

そして翔子の父親、正夫。

ロミオの母親、千鶴が互いに車で駆け付けた。

僕らは、みんなに囲まれてしまった。

もう絶対絶命だった。

その時、事故は起きた。

突然、ガタンッ!と言う大きな音と共に僕らの上に天井から照明が落ちて来た!

「危ない!」

グオオオオンと言う大きな音!

キャァアアアア!

会場に悲鳴が走る!

それは直ぐそばに落ちた!

見る見る血が流れ出す!

姫野さんが照明の下敷きになっている!

そんな馬鹿な!

もう劇どころでは無い!

飛んでも無い事故だ!

「姫野さん!姫野さん!」

僕は泣き叫んだ!

もう目の前が真っ暗だ!




姫野さんが死んじゃう!

僕は叫んだ!

「メグーッ!

メグーッ!いるんだろう!

お願いだ!助けてくれ!

また時間を巻き戻しておくれよ!」

舞台が騒然としている中、僕は何処にいるか分からないねメグに叫んだ!

すると周りが暗くなって、メグの声が聴えた。

〜ダメよ。

もう私には、そんな力は残って無いの…。〜

「何を言ってんだよ!

そんな事言ってる場合じゃ、無いよ!

お願いだ!メグーッ!」

〜もう私には力が残って無いの。

でも、最期の力を振り絞って試して見るわ。

どれくれいの時を戻せるかは分からない。

きっとあなたの記憶も消えて無くなるわ。〜

「そんなの構わないよ!

お願いだ!

時間を巻き戻してくー!」

メグは、最期の力を振り絞り、黄色いツエを振った。



今日は文化祭だ。

僕らのクラスは演劇をやる。

初めて演劇を観た委員長が感激して、文化祭で演劇をやると言い出したからだ。

劇は始まった。

現代版「ロミオとジュリエット」らしい。

僕は大道具係だ。

配役を決めるのにオーディションなんてやっていたけど

僕にはオーディションなんて受けるそんな勇気はとても無い。

主役のロミオには、親友の渡辺に決まった。

奴にあんな才能があったなんてビックリだった。

そしてなんと僕の横には憧れの姫野さんも大道具係としている。

「姫野さん、オーディションの日にインフルエンザで休むなんて

残念だったね。

姫野さんだったら、きっとヒロインに選ばれてたのに。」

僕が姫野さんに言うと

「ううん。

大道具係も楽しくて好きよ。」

なんだか最後の「好きよ。」って、ところが

自分に言われた訳では無いのに

僕は顔が赤くなってしまった。

その時だった。

「あれ?

あの照明、ワイヤーが切れそうだぞ!

先生に言ってこよう!」

舞台は中断され、照明は頑丈に固定し直された。

「あれが落ちていたら、大事故になっていたね。」

舞台は途中の中断もあったせいもあり、盛り上がりにも欠け

最後はロミオと翔子は兄妹だったとか

韓流ドラマ被れの意味の良く分からない駄作となってしまった。

当然テレビで放送される事も無かった。

そして僕の記憶から、メグは消えてしまった。

僕はまた

普通の平凡な人生に戻っていた。



コメントの投稿

非公開コメント

のんびり屋さん

おはようございます〜♪

ままさかの急展開!

そしてワタやん主役で再登場!

〜〜〜ワタやん主役を勝ち取る!〜〜〜

メグの最期の力によって、時間は戻った!

なんとオーディションの日に戻っている。

いや実は、記憶を取り戻した今でも何処まで戻っていたのかは分からない。

とにかくオーディションの日には、姫野さんはいなかった。

インフルエンザで、休みだと言う事だ。

歴史が変わっている。

僕もオーディションには、出なかった。

しかしそこには俄然張り切っている渡辺の姿があった。

あの時は、渡辺はそんなに目立っていなかったと思うのだけど。

あの時は自分のことで精一杯で、周りが見えていなかったのかも知れない。

オーディション、渡辺の順番だ!

渡辺が台本を読む!

決して上手いとは言えないが、なかなか味があるぞ。

委員長の表情も悪くない。

これは選ばれるかも知れないな。

そしてヒロインの子は小ちゃくて可愛い子だ。

姫野さんには、敵わないけど

素朴な感じで悪くない。

何と言っても渡辺となんだか合いそうな気がする。

そう、この子が渡辺の未来の奧さんになろうとは

この時は誰も知る由は無かった。

yumeさん

おはようございます。

突然のアクシデント。
いやいや突然すぎる!
全く無茶な展開です。

メグの魔法の力が弱まっている。
最後の力とは…。

メグの異変!

最新話では、ノブはメグの家に訪れています。
そしてメグのお母さんからメグの事を聞くのです。
メグのお母さんの口からメグが病気だった事を告げられる。

そして…。

どうなるんでしょうね。

お楽しみに〜♪

No title

お~~~なんという展開(@_@;) ドキドキ
こんなに急展開で素敵な物語を描かれているのに、
脳テスト80歳台というのは、あきらかに脳テスト
おかしいですね(^^♪

ワタさんも主役で再登場!!!(^o^)丿
相手役は母ちゃん様??? かな?

平凡な一日が一番幸せだなって思うのんびり屋さんです。

No title

忙しいのに、お手数おかけ致しましたe-113

Re: No title

> 本番での、突然のアクシデント!
> 姫野さん、無事でなりよりでしたねꈍ .̮ ꈍ
> メグの最後の力で
> タイムスリップ出来たのですね♪ヨカッた!
> そして、姫野さんと一緒に
> 大道具をする事も出来て
> 僕にとって「最高でぇ〜す」ねッ♡
>
> 渡辺くんがロミオに(*^^*)NICE!
> そして、普通の人生を歩んで行くのですね♪
>
> 逃げおおせるよ…
> ほんわか方言の表現も楽しいですね〜!笑

No title

勘太さん、コメント書いたのに
また、違う所に送信してしまいましたm(._.)m

暇な時、こちらに出して貰えるかな?

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
プロフィール

kantakun007

Author:kantakun007
初めまして
勘太と言います。
よろしくお願いします。
下手ですがイラストを描くのが好きです。
暖かい絵を描きたいなぁ。

最新コメント
カウンター
ブログ村
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ
にほんブログ村
最新記事
楽しい物語
ちょっと不思議な楽しい物語がいっぱいです。是非読んでみてね。
リンク
くろックCute DC01
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
{\rtf1\ansi\ansicpg1252 {\fonttbl\f0\fnil\fcharset0 ArialMT;} {\colortbl;\red255\green255\blue255;\red0\green0\blue0;\red255\green255\blue255;} \deftab720 \pard\pardeftab720\sl320\partightenfactor0 \f0\fs26 \cf2 \cb3 \expnd0\expndtw0\kerning0 \outl0\strokewidth0 \strokec2 \ \ \ }